女性器“甘い香り”と“腐敗臭”の秘密(1)男を欲情させる香りの正体 ツイート 2013/06/26 「におい立つ女性器」──。この文言を読んで、欲情を覚えた人はきっと女の“甘美な香り”を思い起こしたのだろう。一方で、ゲンナリした人もいるのではないか。性交時に鼻をつまみたくなるような“異臭”に悩まされた経験があるためだろう。なぜ同じものから発せられるのに、これほど違う「におい」が存在するのか。そんな女体の神秘に迫った! 潤いを超えて、濡れそぼつ花弁に舌先をあてがう──。 性交時のクンニリングスは、男にとってフェラチオ以上に興奮する瞬間でもある。それは、相手の恥じらいや悦楽といった反応が瞬時に伝わってくる行為であるからだ。そして、何より興奮に誘うのは、嗅覚を通じて刺激する「におい」のせいなのではないか。 それは甘く、それでいて酸っぱくもある「におい」。言うなれば、“メス”の香りは女性器のどこから発せられるのか。 まず、考えられるのは、膣からあふれる「愛液」だろう。挿入時の潤滑液であるとともに、クンニの際は男の口と鼻を刺激する液体であるからだ。 本誌は名古屋市立大学医学部名誉教授の渡仲三氏に聞いた。渡氏は、アメリカの性科学研究者の「愛液は膣の汗のようなもの」とした仮説を解明した学者の一人である。人体の組織を調べる解剖病理学の権威だった渡氏は、電子顕微鏡を駆使して、分泌腺のない膣内に「愛液」が分泌される謎を明かしたのだ。「いわゆる『愛液』とは、膣粘膜下の毛細血管から漏れた液が、細胞と細胞の間を通り抜けてきたものなのです。膣全体が水を含んだスポンジだと思ってください。そのスポンジをしぼると、水がしみ出る。実際に、膣粘膜の上皮細胞には袋状の『液胞』があり、そこに毛細血管から漏れ出た液体が貯蔵され、女性が性的刺激を受けると、そこからあふれ出てくるのです。つまり、『愛液』の大部分が血液の液体部分である血漿〈けっしょう〉なのです。血漿はサラサラしていて、無味無臭です」(渡氏) しかし、「愛液」は個人差はあるが、糸を引くほどネバネバしている。決して、サラサラしていない。「正確に『愛液』の成分を分析するには、多角的な研究が必要ですが、およそ8割が血漿で、残りの2割が子宮頸菅粘液やバルトリン腺液という粘液であると言えます。そのため、粘り気があるわけです。確かに、粘度が高いバルトリン腺液は糖分が含まれていますが、ごく少量であり、『愛液』の味やにおいを決定づけるものではありません。あの女性特有の鼻腔をくすぐるにおいは、やはりデーデルライン桿菌〈かんきん〉の働きが大きいと思われます」(渡氏) デーデルライン桿菌とは乳酸菌の一種で、糖を分解して乳酸を作るという。そして、女性の膣内に常在する菌なのである。「膣内は常に湿り気があって、高温多湿の状態です。雑菌が繁殖しやすい状態でもあるので、それを防ぐために膣内を弱酸性に保ち、殺菌する必要がある。デーデルライン桿菌は、生後1日~2日で膣内に繁殖し、乳酸を作り出すことで雑菌から女性を守っているのです。その乳酸が膣からヨーグルトのような甘酸っぱい味やにおいを放つ要因と考えられます」(渡氏) 男を興奮させるフェロモンは、女性器をバイ菌から守る乳酸であったのだ。 タグ: デーデルライン,最高のヴァギナに出会いたい,桿菌,渡仲三,週刊アサヒ芸能 人気記事特集 エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [宮城県] [東京都] [山梨県] [北海道] [鹿児島県] [富山県] [香川県] [愛媛県] [岡山県] [宮城県]
「におい立つ女性器」──。この文言を読んで、欲情を覚えた人はきっと女の“甘美な香り”を思い起こしたのだろう。一方で、ゲンナリした人もいるのではないか。性交時に鼻をつまみたくなるような“異臭”に悩まされた経験があるためだろう。なぜ同じものから発せられるのに、これほど違う「におい」が存在するのか。そんな女体の神秘に迫った!
潤いを超えて、濡れそぼつ花弁に舌先をあてがう──。
性交時のクンニリングスは、男にとってフェラチオ以上に興奮する瞬間でもある。それは、相手の恥じらいや悦楽といった反応が瞬時に伝わってくる行為であるからだ。そして、何より興奮に誘うのは、嗅覚を通じて刺激する「におい」のせいなのではないか。
それは甘く、それでいて酸っぱくもある「におい」。言うなれば、“メス”の香りは女性器のどこから発せられるのか。
まず、考えられるのは、膣からあふれる「愛液」だろう。挿入時の潤滑液であるとともに、クンニの際は男の口と鼻を刺激する液体であるからだ。
本誌は名古屋市立大学医学部名誉教授の渡仲三氏に聞いた。渡氏は、アメリカの性科学研究者の「愛液は膣の汗のようなもの」とした仮説を解明した学者の一人である。人体の組織を調べる解剖病理学の権威だった渡氏は、電子顕微鏡を駆使して、分泌腺のない膣内に「愛液」が分泌される謎を明かしたのだ。
「いわゆる『愛液』とは、膣粘膜下の毛細血管から漏れた液が、細胞と細胞の間を通り抜けてきたものなのです。膣全体が水を含んだスポンジだと思ってください。そのスポンジをしぼると、水がしみ出る。実際に、膣粘膜の上皮細胞には袋状の『液胞』があり、そこに毛細血管から漏れ出た液体が貯蔵され、女性が性的刺激を受けると、そこからあふれ出てくるのです。つまり、『愛液』の大部分が血液の液体部分である血漿〈けっしょう〉なのです。血漿はサラサラしていて、無味無臭です」(渡氏)
しかし、「愛液」は個人差はあるが、糸を引くほどネバネバしている。決して、サラサラしていない。
「正確に『愛液』の成分を分析するには、多角的な研究が必要ですが、およそ8割が血漿で、残りの2割が子宮頸菅粘液やバルトリン腺液という粘液であると言えます。そのため、粘り気があるわけです。確かに、粘度が高いバルトリン腺液は糖分が含まれていますが、ごく少量であり、『愛液』の味やにおいを決定づけるものではありません。あの女性特有の鼻腔をくすぐるにおいは、やはりデーデルライン桿菌〈かんきん〉の働きが大きいと思われます」(渡氏)
デーデルライン桿菌とは乳酸菌の一種で、糖を分解して乳酸を作るという。そして、女性の膣内に常在する菌なのである。
「膣内は常に湿り気があって、高温多湿の状態です。雑菌が繁殖しやすい状態でもあるので、それを防ぐために膣内を弱酸性に保ち、殺菌する必要がある。デーデルライン桿菌は、生後1日~2日で膣内に繁殖し、乳酸を作り出すことで雑菌から女性を守っているのです。その乳酸が膣からヨーグルトのような甘酸っぱい味やにおいを放つ要因と考えられます」(渡氏)
男を興奮させるフェロモンは、女性器をバイ菌から守る乳酸であったのだ。