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山口健治の“江戸”鷹の目診断「小田原記念」 | アサ芸風俗

山口健治の“江戸”鷹の目診断「小田原記念」

山口健治の“江戸”鷹の目診断「小田原記念」

2013/08/22

山口健治の“江戸”鷹の目診断「小田原記念」

 レースで何でもできる器用さは、大成への妨げになることがある。

「小田原記念」(8月24日【土】~27日【火】)に出走予定のS級S班は、長塚智広佐藤友和深谷知広の3人。前走・富山記念に続く顔合わせで、決勝戦に駒を進めたのは優勝した長塚だけだったが、ここは先行力が生きる333バンク。S1上位から矢口啓一郎松川高大ら機動力タイプが参戦するが、佐藤友と深谷は雪辱を期して臨むはずだ。

 長塚と同じ茨城の芦澤大輔は長塚と互角、SS班並みの競走得点113点台をマークしながら、大舞台ではセミファイナルを突破できないでいる。

 目標不在なら自分で駆け、まくりもある。番手で競りも辞さず3番手の仕事もこなす。これは器用だからできることだが、そろそろ自分の競走スタイルをはっきりさせる時期に来ているのではないか。追い込み型を目指すなら位置取りに厳しくなる、相手に「イヤな選手」と思わせること。そうなれば、タイトルも狙えるはずだ。

 もう1人、10年にダービー(松戸)とグランプリ(立川)を制した村上博幸の復活が近いのではないか。兄・義弘が偉大すぎるため、プレッシャーになり低迷していたフシがあるものの、8月FI福井の完全Vは底力を存分に発揮した3日間だった。かつてSS班に2年在籍した実力者。優勝戦線に絡むのは間違いない。

 さて、並びと展開。地元勢は松坂洋平桐山敬太郎林雄一の神奈川トリオ。関東は矢口─長塚─芦澤、北日本は飯野祐太─佐藤友。西日本は深谷─柴崎淳の中部両者、近畿の稲川翔─村上博、九州は松川─吉本卓仁で結束する。また、桑原大志三宅伸の中国コンビも圏内だ。

 松坂、松川が前をうかがっても、主導権は飯野が譲らない。矢口、稲川、深谷はまくり勝負に賭ける。

 ◎深谷=○佐藤友。この2人、甲乙つけがたいが、パワーで深谷が突き抜けると見た。3番手評価は稲川と村上博。深谷が後方に置かれる展開になれば、チャンスが巡ってくる。

 伏兵は山田義彦(埼玉・92期)、和田真久留(神奈川・99期)、三谷竜生(奈良・101期)の3選手。山田は先行力が魅力。和田は欠場明けも地元戦で気合いが入る。6月向日町FIでS級初優勝を飾った三谷は、台風の目になっておかしくない。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。