疾風！ボートレース「高配当を連打する秋山直之選手の速攻力」

　群馬の秋山直之は全速ターンに天才的な切れ味があり、平成10年にデビューした頃から将来は必ずSGを獲るだろうという見方が強かった。その夢が15年を経た今も夢のまま終わってきた大きな理由は、秋山がスタートの迫力に欠けるからである。確かに道中で見せる旋回はうまいが、速攻力に欠けていた。

　だが、7月オーシャンカップのドリーム戦は、そんな欠点を鮮やかに払拭するものだった。あの時5コースに進入した秋山はコンマ09のトップスタートで飛び出し、あっという間に強敵・太田和美、松井繁、峰竜太らをまくってバック水面に突き抜けた。

　2着・峰、3着・松井で3連単2万9000円の波乱を呼んだが、さらに秋山は5日目準優まで07、13、08、13、07、07とスタートを決め続けた。準優で3着に敗れ、優出はかなわなかったが、まさか7走を平均09で攻めるとは考えもしなかった。

　8月27日【火】～9月1日【日】にSG「MB記念」が開催される丸亀は、秋山が3年間に24走して1着11本、2着3本。2連対率58.3％、勝率8.08をマークしてきた得意水面。これまでの平均タイミングはコンマ18だったが、今度は決意も新たに全速で仕掛け、高配当を連打するだろう。

　なお、秋山の次走地は9月5日～10日の「多摩川周年」となっている。

◆ボートレース評論家　水上周