「本番キャバクラ」は今も存在していたVol.1

　かつて、ホステスは東南アジア系だが「連れ出し可」な店や、日本人のホステスがキャバクラの別室でイカせてくれる「抜きキャバ」などが、裏風俗界で一定の人気を得ていた。そうした「裏キャバクラ」の噂を最近はめっきり聞かなくなった。が、調査してみると、今もしっかり存在していたのである。

　いわゆる「連れ出しスナック」などは、当局の摘発が相次ぎ、減少している。昨今、オモテの風俗店はデリヘルが主流だ。どんな女の子が来るのかホテルの部屋で待つのもいいが、どうせならボックス席でお酒を飲み、会話を楽しんだうえで気に入った女の子を連れ出したい。そんな「女性器サービス」を提供してくれる店は今や絶滅してしまったのか。

　こんな疑問から、記者が都内の繁華街を徹底調査するうちに、総武線沿線のK駅で、「連れ出し可」なキャバクラがあるという情報を聞きつけ、潜入取材を敢行した。

　まず、K駅付近の繁華街にたむろしている客引きたちに話を聞いてみた。客引きの一人が言う。

「最近、取締りが厳しくて、中国や東南アジアの子なら連れ出し店舗もかなりあるけど、日本人の子となると、店舗型だとほとんどないんだよねえ」

　しかし、何人か客引きと話しているうちに、1人が前のめりになってこう耳打ちしてきた。

「いや、大丈夫だよ。飲む店はウチの系列店になるけど、そこに何人かの日本人の子を呼んで、気に入った子を連れ出すってやり方ならできますよ。俺に任せてください！」

　システムを確認すると、店は60分5000円飲み放題で、女の子のドリンクは別途1000円。連れ出し料は120分2万5000円（ホテル代別）とのことだった。

　この繁華街では、普通の日本人キャバクラなら飲み放題60分4000円、外国人ホステスがいるキャバクラなら少し下がって60分3000円程度が割引価格の相場。となると、特に高額でもなく、連れ出し可能システムがある分、安いぐらいだろう。