[片山良三の競馬予想ブログ]武豊番、片山良三の栗東ナマ情報「勝負駆けハクサンムーン本命」

　函館記念、小倉記念、札幌記念と、この夏の重賞レースの重厚な部門を総ナメにしたのが武豊騎手だ。新潟記念には不参戦だったため、史上初の夏のローカルの「記念」全勝（福島記念は秋の開催）とはならなかったが、その存在感の重さはやはり別格。地方在住のファンを大いに喜ばせることができて、本人もうれしそうだ。

　優勝者には、年末に開催される「ワールド・スーパージョッキーズシリーズ」の参加権も与えられるとあって、サマージョッキーズシリーズのポイント争いも盛り上がったが、勝ち鞍断トツの武豊騎手が優勝を逃すかもしれないという事態にも直面している。

　これは対象レースを25個に拡大したことと、参加しただけで1ポイントが与えられる点数の配分に原因があるものと考えられる。GIIでの1着が12ポイント、GIIIなら10ポイントと、勝利が重く見られていない感があるのだ。

　これなら単純に勝利度数を比較する（同数なら2着の回数）リーディング争いにしたほうがよりわかりやすく、次回以降に改善されるものと期待している。

　今週がサマーシリーズの締めになる。セントウルSで断然人気のロードカナロアに騎乗するのは岩田騎手で、ポイント争いでも逆転トップとなるだろうというのが大方の観測。すでに諦めムードさえ漂っている。

　しかし、本当にそうだろうか。ロードカナロアにとって、ここはあくまでも始動戦。80点あるかないかの仕上がりと見ていい。ドリームバレンチノにしても、目標は先のレースだけに85点がせいぜい。ここが勝負なのは、サマースプリントシリーズでの優勝がかかっているハクサンムーン。仕上げの度合いの差を考えれば、格の違いを跳ね返す可能性は大いにある。馬券的にもここを◎に据えて攻めるのが妙味だ。

　武豊騎手はサドンストームに騎乗。同厩舎同馬主のティーハーフも出走するが、今回は前者が先着すると、関係者の判断でそういう裁量になったようだ。坂のあるコースはいいだけに、抵抗の余地はある。大穴に。

　京成杯AHは、上がり馬エクセラントカーヴが狙い。ハンデ戦だけに、格より勢いを重視するのが常道だ。