「はだしのゲン」ここがヤバイ(3)具体的にどこが問題個所だったのか ツイート 2013/09/11 被爆し全てを失った元は、生き残った兵隊と出くわした。兵隊は生き延びるため、通りかかった犬の首をナイフで思いっ切り斬りつけると、犬は「ギオン」と鳴いて絶命。「ぼうず、生きのこるためならわしのように犬を殺すんだ」 そう言うと兵隊は目の前でザクザクと音を立てて犬を解体し始め、血が滴る生肉を食べる。そして元にも切り取った四角い肉片を差し出し、「たべるか?」と言うのだ。 元は行くさきざきで同じく路頭に迷う戦争被害者と出会う。とある少女は、姉が米兵に暴行されたことを打ち明ける。そして少女の回想シーンへと展開。ジープに乗って通りかかった米兵が、道端を歩く若い女性を無理やり草むらに連れ込んでレイプする場面が再現されたのだった。 さて、時は流れ、中学校に通う元は卒業式の日を迎える。君が代斉唱の段になると、元は「やめろ」とどなりだした。「君が代=戦争犯罪者の天皇を誉め讃える歌」だと主張して、日本軍のアジアでの蛮行を訴えたのである。直後に元のセリフとともに、そのシーンが描かれている。「首をおもしろ半分に切り落としたり」「銃剣術の的にしたり」「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊をひっぱり出したり」「女性の性器の中に一升瓶がどれだけ入るかたたきこんで骨盤をくだいて殺したり」──。 そのとおり、正座して縛られた男の首を軍人が日本刀で叩き斬る。先端に剣を装備した小銃を、木に縛りつけた男の喉に突き刺す。全裸の妊婦の局部に銃を突き立て、局部からは血が噴水のように噴き出す。そして一升瓶を脚で押し込む、という残忍極まりない光景がひとコマずつ描かれているのだ。この記述に対しては、新聞の読者投稿欄にも次のような意見が寄せられている。〈見せ物的に首をはね、妊婦の腹を切り裂く感覚は日本人にはない。中国の反日プロパガンダそのものであるのが明らかだ〉〈よほどの剣の達人でない限り軍刀では首を一はねにはできない。作者は戦地にいたわけではない。裏付けのない漫画を子供に見せるのはおかしい〉 ただ、松江市教委は今回の騒動を通じて、具体的にどこが問題個所だったのかを明らかにしていない。そうした態度が、閉架撤回で決着した今もモヤモヤ感を残す一因なのではないか。 タグ: はだしのゲン,原爆,松江市,週刊アサヒ芸能 2013年 9/12号 エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [岐阜県] [山梨県] [沖縄県] [群馬県] [愛媛県] [茨城県] [石川県] [群馬県] [鹿児島県] [新潟県]
被爆し全てを失った元は、生き残った兵隊と出くわした。兵隊は生き延びるため、通りかかった犬の首をナイフで思いっ切り斬りつけると、犬は「ギオン」と鳴いて絶命。
「ぼうず、生きのこるためならわしのように犬を殺すんだ」
そう言うと兵隊は目の前でザクザクと音を立てて犬を解体し始め、血が滴る生肉を食べる。そして元にも切り取った四角い肉片を差し出し、「たべるか?」と言うのだ。
元は行くさきざきで同じく路頭に迷う戦争被害者と出会う。とある少女は、姉が米兵に暴行されたことを打ち明ける。そして少女の回想シーンへと展開。ジープに乗って通りかかった米兵が、道端を歩く若い女性を無理やり草むらに連れ込んでレイプする場面が再現されたのだった。
さて、時は流れ、中学校に通う元は卒業式の日を迎える。君が代斉唱の段になると、元は「やめろ」とどなりだした。「君が代=戦争犯罪者の天皇を誉め讃える歌」だと主張して、日本軍のアジアでの蛮行を訴えたのである。直後に元のセリフとともに、そのシーンが描かれている。
「首をおもしろ半分に切り落としたり」「銃剣術の的にしたり」「妊婦の腹を切りさいて中の赤ん坊をひっぱり出したり」「女性の性器の中に一升瓶がどれだけ入るかたたきこんで骨盤をくだいて殺したり」──。
そのとおり、正座して縛られた男の首を軍人が日本刀で叩き斬る。先端に剣を装備した小銃を、木に縛りつけた男の喉に突き刺す。全裸の妊婦の局部に銃を突き立て、局部からは血が噴水のように噴き出す。そして一升瓶を脚で押し込む、という残忍極まりない光景がひとコマずつ描かれているのだ。この記述に対しては、新聞の読者投稿欄にも次のような意見が寄せられている。
〈見せ物的に首をはね、妊婦の腹を切り裂く感覚は日本人にはない。中国の反日プロパガンダそのものであるのが明らかだ〉
〈よほどの剣の達人でない限り軍刀では首を一はねにはできない。作者は戦地にいたわけではない。裏付けのない漫画を子供に見せるのはおかしい〉
ただ、松江市教委は今回の騒動を通じて、具体的にどこが問題個所だったのかを明らかにしていない。そうした態度が、閉架撤回で決着した今もモヤモヤ感を残す一因なのではないか。