手術しなくても皮がムケる方法（１）真性もムキ方しだいで仮性にできる

男性の半数以上が包茎と言われている日本人。しかし、公衆浴場やサウナでは若者たちの“ビッグマグナム”に気圧されて、我がムスコを見てはタオルで隠したり‥‥。だが、ちょっと待ってほしい。包茎ってそんなに恥ずかしいことなのか！？　専門家や女性たちの声をもとに、今一度、我が分身と向き合ってみようではないか。

　銭湯の男湯に入るとつい目が行ってしまうのが、他人の股間。その“先端”の形状は千差万別。では包茎とは、どう定義してどうつきあえばいいのか。人に言えない悩みや素朴な疑問を専門家2人にぶつけてみた。

Q1、そもそも包茎って、どういう状態を指す？

「ペニスは亀頭部とそれを覆っている包皮からなり、その境目を冠状溝といいます。その亀頭部が包皮に覆われ、冠状溝が露出しない状態を包茎といいます。さらに、

【1】真性包茎（包皮をずらそうとしても亀頭部がまったく見えない状態）

【2】仮性包茎（包皮をずらすと冠状溝が見える状態）

【3】その他の包茎

　に大きく分けられます。ただ、包茎の定義は医学界でも統一されていません」（泌尿器科が専門で、「よくわかるオチンチンの話」の著者の岩室紳也医師）

Q2、いわゆるムケチンにも医学的な正式名称がない？

「ありません（苦笑）」（岩室氏）

Q3、日本人の大半が仮性包茎ってホント？

「成人男性の6割から7割ほどは、通常時（非勃起時）に包皮が亀頭部を覆っています。ですからコンプレックスなんて抱くことないんですけどね」（岩室氏）

Q4、包皮の長さも気にしなくていい？

「亀頭にかかる包皮の度合いなどは、『正常範囲内の個人差』です」（岩室氏）

Q5、仮性包茎はコンドームが外れにくいとも？

「そのとおりです。女性から『彼の、ぞうさんの鼻みたいで』と相談されたことがありますが、『いいじゃないですか』と返しましたよ。包皮に余裕があることで、外れにくくなります」（岩室氏）

Q6、それでも仮性包茎って、「仮」という文字から「初心者」「半人前」というイメージを抱かれがちですが‥‥。

「世間に流布している“皮かむりは一人前の男ではない”という強迫観念に悩む必要はまったくありません。そもそも『真性包茎』『仮性包茎』という名称は、保険診病病名であり、医学病名ではありません」（岩室氏）

Q7、そもそも包茎手術は必要ない？

「私は子供の包茎手術は必要ないと思っています。大人は本人の自由でしょう。目を二重にしたりすることと同じですから、否定はしません」（岩室氏）

Q8、一般的にムケない包茎はない？

「そうです。包皮口が狭くても、包皮は皮膚ですから必ず広がりますし、包皮と亀頭部が癒着している時でも、痛みは生じますが、丁寧に処置すれば剥がれるものです。つまり、真性でも仮性になります。私は子供の頃からムクことを推奨しています」（岩室氏）

Q9、ムキ始めるなら早ければ早いほどいい？

「はい。正しい手入れの方法は、まずムクことです。そして顔や体を洗うことと同じように習慣化させてほしい。ムクことをやめると、また癒着してしまいますしね。私がムクことを推奨しているのは、『清潔にするため』『不要な手術を避けるため』です。不潔なだけで死ぬことはないので『放っておくならいつまでも』とも言っていますが‥‥。

　ただ、患者さんの中に、ムイたことがないまま、初めてのセックスをして、あまりの激痛からインポテンツになった方がいましたね」（岩室氏）

Q10、ペニスが大きいと包茎になりにくい？

「陰茎のサイズと包茎は関係ありません」（岩室氏）