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山口健治の“江戸”鷹の目診断「一宮記念」 | アサ芸風俗

山口健治の“江戸”鷹の目診断「一宮記念」

山口健治の“江戸”鷹の目診断「一宮記念」

2013/10/24

山口健治の“江戸”鷹の目診断「一宮記念」

浅井が今年5度目の記念V決める!

 先行選手は強さを認められると、思うようなレースをさせてもらえなくなる。同型が先に踏み出すからだが、叩いてでも先手を取り勝ってこそ本物になる。

「一宮記念」(10月26日【土】~29日【火】)に出走予定のS級S班は、長塚智広、岡田征陽、浅井康太だが、この3人を脅かす強力なチャレンジャーが90期の新田祐大池田勇人。新田は獲得賞金で年末の立川グランプリ出場権が確実視され、池田もSS班に気後れはないだけに、好勝負が期待できるシリーズになりそうだ。

 池田は6月久留米で記念初優勝を飾ってから快進撃が続いている。その後、8月いわき平サマー①●③、同富山記念③②①●②、9月は京王閣AS②②⑦⑧、向日町災害復興支援●①(●は決勝レースの着順)。SS班、S1上位との戦歴だけに価値がある。すでに簡単には逃がしてもらえなくなったのは、機動力型の試練でもある。それを乗り越えてこそ飛躍できる。先手を取る競走さえすれば、たとえ負けても明日につながることを忘れないでほしい。

 地元のまとめ役は、山内卓也。11年には名古屋ダービー●⑤、弥彦寛仁親王牌●⑦、岐阜AS●⑥(●は決勝レースの着順)と好走した中部を代表する追い込み。ここ1、2年、平凡な成績に終始しているものの今回は地元記念。プラスアルファがある。

 さて、並びと展開。地元地区は吉田敏洋─山内の愛知コンビと浅井─柴崎俊光の三重両者で別線か。中四国は友定祐己筒井敦史橋本強で結束、九州は荒井崇博小川勇介。関東勢も埼京ラインの池田─岡田と、磯田旭─長塚の栃茨コンビに分かれそうだ。単騎になりそうな新田と松岡健介は力があるだけに、ラインができておかしくない。

 このメンバーなら池田が先行するが、吉田も早めに巻き返す。浅井、友定、さらに新田がどこで仕掛けるかが焦点になる。

 本命はまくりのスペシャリスト、浅井。今年5度目の記念制覇濃厚だ。先行する池田の粘りが対抗。桁外れのスピードを誇る新田は、単騎戦でも突き抜けまである。

 伏兵は小林則之(静岡・85期)、芦澤辰弘(茨城・95期)、猪俣康一(愛知・99期)の3選手。

 小林は狙いすましたまくり一発、いや2発も期待できる。6歳上の大輔が師匠の芦澤は、9月京王閣FIでS級初優勝を飾った勢いにかけたい。37歳も先行力光るのが猪俣。地元戦でセミファイナル進出もある。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。