美人妻が和歌山県警刑事の“陵辱取り調べ”を告訴(3)卑猥な質問を“下ネタ話”と同一視され…

美人妻が和歌山県警刑事の“陵辱取り調べ”を告訴(3)卑猥な質問を“下ネタ話”と同一視され…

2013/11/28

美人妻が和歌山県警刑事の“陵辱取り調べ”を告訴(3)卑猥な質問を“下ネタ話”と同一視され…

 社会部記者が語る。

「参考人が告訴するというきわめて異例の状況でしたが、12年11月8日に和歌山地検が、『事情聴取は捜査上必要と認められる事項を質問しただけ』として、嫌疑なしの不起訴処分にしました」

 無罪放免で安堵する刑事とは対象的に、心に負った傷が癒えないA子さんは、今年5月13日、和歌山県警を相手取り、1100万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。冒頭のシーンは、第1回口頭弁論での一幕である。

「裁判は原告・被告双方が裁判所に書面を提出するところから行われます。提出した答弁書の中で、県警側は刑事が女性に猥褻な質問をしたことを認めながら、女性の請求棄却を求めて争う姿勢を崩しませんでした。A子さんは過去にラウンジで働いていたことがあったようで、『下ネタ話への許容性も高いし、男に対する見識もそれなりのものがあるだろう』と、挑発的な弁明までしたのです」(前出・社会部記者)

 当然というべきか、A子さんの怒りは爆発した。

「まったくみずからの非を認めず、甚だしい女性蔑視、職業差別の考え方で、私の受けた性的被害を『下ネタ話』と同一視しておとしめた」

 結果、A子さん側は、県警側の答弁書で傷つけられたとして、今度は和歌山県と県側の代理人弁護士2人に計550万円の慰謝料を求め、新たに大阪地裁に提訴したのだった。それでも和歌山県警側の主張は変わらず、新たに8月末に提出した準備書面には、

「刑事が性器の形状について聞かなかったのは、質問として不十分だった」

 と、A子さんへの数々の卑猥な異常言動は、まだ足りなかったという意味のことが記載されていたのだ。小川氏は今回の和歌山県警の捜査の異様さをこう解説する。

「地方によって聴取での聞き方は違いますが、まず関東地区では露骨に質問することはありません。裏付けのために性生活を聞く時は、『夜の営み』など慎重に言葉を選びます。今回のように尺八とか、体位は取り調べに関係ありません。女性警察官が聴取すれば防げた可能性はありますが、それよりも今回のケースは異例で、本人の趣味というと変ですが、仕事を逸脱しています」

 一連の裁判についてA子さんの代理人弁護士に取材を申し込むと、「係争中のため、お答えできません」と答えた。

 一方、訴えられた県側の代理人弁護士は、こう力説するのだった。

「こちらの言いたいことは全部書面で出しています。相手側はプライベートなことだからと(訴状などを)閲覧制限している事案なので、私から言うのは難しい。こちらとしては裁判の中で白黒つけるつもりです」

 ドロ沼の法廷闘争をよそに、A子さんの苦しみは続いている。