超人気風俗店「鴬谷デッドボール」に学ぶ大逆転の発送!(2) ツイート 2014/10/15 安くて「味付け」がよければ絶対に売れる─そう思い込んだ総監督は「デッドボール」をオープン。だが、他店が捨てたのには、それだけの理由があるわけで、いくら安くても当初はまったく客が入らなかったという。 「お客さんに『地雷店って何?』と電話で問い合わせを受けた総監督が『デブ、ブス、ババアばかり集めたお店です』と正直に答えると、即電話を切られたそうです。でもお客さんは来なくても求人広告に〈身分証があれば、18歳から100歳まで即採用〉と書いたのでいくらでも女の子は集まった。入店しても全然稼げない彼女たちを引き止めるために総監督は夜に現物支給だと言って牛丼なんかを買ってあげて、とりあえず腹だけは満たして帰したそうです」(ハラ氏) ところが、さすがにそんな状態が11月まで続くと完全に廃業危機に。そこへハラ氏が取材に訪れ、アサヒ芸能に体験記事を掲載。するとその異色すぎるコンセプトとサービス内容に取材が殺到。「デッドボール」の名前がメディアにたびたび取り上げられ、チャレンジ精神旺盛な客が集まり始めたのだ。ハラ氏が続ける。 「でもやはりデブ、ブス、ババアだけでは限界がある。そこで総監督がコンセプトを崩さず、店をいかに超人気店にしていったかが読みどころです。同時に地雷嬢のデタラメぶりも興味深い。例えば地雷嬢は時間にルーズで雨が降るとよく休むんですが、50過ぎてるのに『久しぶりに生理が来たっぽいので休みます』とか言う。この“来たっぽい”がポイントで、翌日晴れると『やっぱ生理じゃなかった』ってシレッとしてるんですね。そんな地雷嬢を受け入れる心の広いお客さんの姿も描かれています」 ちなみに、訪れた客たちにサラリーマン川柳をまねた「デッドボール川柳」を募集すると 〈待ち合わせ 期待膨らむ 直ぐしぼむ〉 〈ムスコより 後悔だけが先に勃つ〉 〈地雷だと 言われているのに腹がたつ〉 といった粋な作品が多数寄せられた。ハラ氏が力説する。 「5年前に見向きもされなかった『デッドボール』が今、超人気店になっているのは、総監督の手腕だけではなく時代のニーズもあるでしょう。リーマンショック後の不況、男子の草食化、平均初婚年齢の上昇などの環境の変化の中で現代を生きる男たちの肉体的、精神的な問題解決に『デッドボール』が役に立っていることも読み取れると思います」 ちなみに総監督がこの5年間に面接した女性の数は約1300人! これだけの女性が生活の糧を求め面接に来て、そのほとんどを採用したというから、この貢献ぶりを、鶯谷を擁する台東区の職業安定所に知らせてあげたいほどだとハラ氏は言う。 「面接に来た中には年季の入ったホームレスのおばあさんもいたそうです。フリーペーパーの『全採用』の文字を見たらしく、強烈な異臭を放ちつつ面接に来たんですが、第一声が『寮ありますか?』。申し訳なかったそうですが、さすがにお引き取り願って、そこで『連続全員採用記録』がとぎれたそうです」 ともあれ、『なぜ「地雷専門店」は─』に描かれた「他店から“商品にならない”と断定された女性たちを“売れる商品”にした手腕」には、学ぶべき点があるのは間違いない。もちろん特に学ぼうとしなくても、楽しめる一冊だ。 タグ: 東京,マニアック,地雷専門店,鴬谷デッドボール,デブ,ブス,ババア エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [茨城県] [北海道] [香川県] [愛知県] [茨城県] [熊本県] [熊本県] [岡山県] [群馬県] [三重県]
安くて「味付け」がよければ絶対に売れる─そう思い込んだ総監督は「デッドボール」をオープン。だが、他店が捨てたのには、それだけの理由があるわけで、いくら安くても当初はまったく客が入らなかったという。
「お客さんに『地雷店って何?』と電話で問い合わせを受けた総監督が『デブ、ブス、ババアばかり集めたお店です』と正直に答えると、即電話を切られたそうです。でもお客さんは来なくても求人広告に〈身分証があれば、18歳から100歳まで即採用〉と書いたのでいくらでも女の子は集まった。入店しても全然稼げない彼女たちを引き止めるために総監督は夜に現物支給だと言って牛丼なんかを買ってあげて、とりあえず腹だけは満たして帰したそうです」(ハラ氏)
ところが、さすがにそんな状態が11月まで続くと完全に廃業危機に。そこへハラ氏が取材に訪れ、アサヒ芸能に体験記事を掲載。するとその異色すぎるコンセプトとサービス内容に取材が殺到。「デッドボール」の名前がメディアにたびたび取り上げられ、チャレンジ精神旺盛な客が集まり始めたのだ。ハラ氏が続ける。
「でもやはりデブ、ブス、ババアだけでは限界がある。そこで総監督がコンセプトを崩さず、店をいかに超人気店にしていったかが読みどころです。同時に地雷嬢のデタラメぶりも興味深い。例えば地雷嬢は時間にルーズで雨が降るとよく休むんですが、50過ぎてるのに『久しぶりに生理が来たっぽいので休みます』とか言う。この“来たっぽい”がポイントで、翌日晴れると『やっぱ生理じゃなかった』ってシレッとしてるんですね。そんな地雷嬢を受け入れる心の広いお客さんの姿も描かれています」
ちなみに、訪れた客たちにサラリーマン川柳をまねた「デッドボール川柳」を募集すると
〈待ち合わせ 期待膨らむ 直ぐしぼむ〉
〈ムスコより 後悔だけが先に勃つ〉
〈地雷だと 言われているのに腹がたつ〉
といった粋な作品が多数寄せられた。ハラ氏が力説する。
「5年前に見向きもされなかった『デッドボール』が今、超人気店になっているのは、総監督の手腕だけではなく時代のニーズもあるでしょう。リーマンショック後の不況、男子の草食化、平均初婚年齢の上昇などの環境の変化の中で現代を生きる男たちの肉体的、精神的な問題解決に『デッドボール』が役に立っていることも読み取れると思います」
ちなみに総監督がこの5年間に面接した女性の数は約1300人! これだけの女性が生活の糧を求め面接に来て、そのほとんどを採用したというから、この貢献ぶりを、鶯谷を擁する台東区の職業安定所に知らせてあげたいほどだとハラ氏は言う。
「面接に来た中には年季の入ったホームレスのおばあさんもいたそうです。フリーペーパーの『全採用』の文字を見たらしく、強烈な異臭を放ちつつ面接に来たんですが、第一声が『寮ありますか?』。申し訳なかったそうですが、さすがにお引き取り願って、そこで『連続全員採用記録』がとぎれたそうです」
ともあれ、『なぜ「地雷専門店」は─』に描かれた「他店から“商品にならない”と断定された女性たちを“売れる商品”にした手腕」には、学ぶべき点があるのは間違いない。もちろん特に学ぼうとしなくても、楽しめる一冊だ。