【一杯酒場】 東京・池袋「樂旬堂 坐唯杏」

【一杯酒場】 東京・池袋「樂旬堂 坐唯杏」

2015/10/22

【一杯酒場】 東京・池袋「樂旬堂 坐唯杏」

酒を知りつくす店主が作り上げた、日本酒好きの桃源郷。

オープンから14年、日本酒ファンからの熱烈な支持を集める不動の人気店だ。地下へと続く階段にはびっしりと地酒のラベル。さらに「〆さば 不味かったらお金は要りません」の張り紙に自信がみなぎる。

メインはもちろん地酒。それも、熟成の進行が早いぶん管理の難しい無濾過生原酒を多く揃え、香りよりもピュアな米の旨味がどんと主張してくるような酒を飲ませるのが信条。密に付き合う酒蔵の中には、作る酒の量が30、40石といった小さな蔵も多く、他店ではめったに出会えないような珍しい酒が飲めることも少なくない。

18歳で料理の道へ入り、10年以上も土佐料理店で修行したご主人の十八番料理は、なんといっても「鰹たたき」。炙った皮目が香ばしく、大ぶりの身がトロリととろける絶品だ。最近力を入れているウツボ料理は、カツオ同様にたたき、または唐揚げで。コラーゲンと脂がたっぷり乗った身は、魚と鶏肉の中間のようでおもしろい。珍しい「子持小鮎天ぷら」や、自家製のウニ醤油漬をたっぷりと使った「舞茸天ぷら ウニ餡かけ」に、どっしりとした旨味と透明感を合わせ持つ美酒「宗玄 純米吟醸」を合わせれば、思わず「日本に生まれて良かった」とつぶやきたくなるような贅沢な時間を堪能できるだろう。


樂旬堂 坐唯杏
住所:東京都豊島区東池袋1-31-1 バロックコートB1F
電話:03-5957-2207
営業時間:11:30~14:00、17:00~1:00
定休日:無