[伊吹雅也の競馬予想ブログ]伊吹雅也の2億円馬券研究所「V候補4頭も千六適性でモーリス」

今週から夏季競馬が開幕。2歳新馬が始まるほか、古馬のレースも出走条件が「4歳以上」から「3歳以上」になります。クラスの再編成が行われて一部の4歳馬が降級する点も重要なポイントと言えます。

ダービーウイークの翌週から夏季競馬が行われるようになった12年以降のＷＩＮ５対象レースを振り返ってみると、6月、かつ条件クラス、かつ3歳以上のレースにおける馬齢別の勝利数は、3歳が11勝（勝率16.7%）、4歳が18勝（同12.5%）、5歳以上が18勝（同4.1%）です。

なお、単勝2番人気以内だった馬に限ると、3歳は9勝（勝率50.0%）、4歳は10勝（同17.9%）、5歳以上は6勝（同30.0%）
でした。注目を集めがちなのは降級馬を含む4歳勢ですが、勝率自体は3歳のほうがだいぶ上ですし、5歳以上の人気馬もイメージ以上に堅実。少なくとも向こう1カ月に関しては、実績上位の4歳馬を安易に信頼しないよう心がけるべきだと思います。

ＷＩＮ⑤の安田記念は馬格に注目したい一戦。前年か同年、かつJRAのレースに490キロ以上の馬体重で出走した経験がない馬は11年以降〈0 0 1 32〉と信頼できません。

また、7歳以上だった馬は11年以降〈0 0 0 12〉と好走例なし。さらに、東京芝1600メートル、かつ牝馬限定を除くＧⅠで3着以内となった経験があった馬を除くと、6歳だった馬も11年以降〈0 1 0 19〉と苦戦していました。

傾向も加味すると、強調できるのはサトノアラジン、モーリス、リアルスティール、ロサギガンティアあたり。4頭ともそれなりに魅力はありますが、近走の充実ぶりや芝1600メートルのレースに対する適性を考えると、やはりモーリスを高く評価すべきでしょう。

◆プロフィール 伊吹雅也（いぶき・まさや）「ＪＲＡホームページ」「グリーンチャンネル」ほか、さまざまなメディアに活躍の場を広げている新進気鋭の競馬評論家。新刊｢ウルトラ回収率2016─2017｣（ガイドワークス）が好評発売中。