【一杯酒場】　大阪・鶴橋「鶴橋よあけ食堂」

朝8時半から夜勤明けの客が来る 常連考案の「謎メニュー」がウマイ！

焼肉の聖地・鶴橋の駅周辺に広がる鶴橋商店街の一角、お地蔵さんを目印に折れた小さな路地にある、カウンターだけの店である。朝8時半からオープンし、夜勤明けの客が一杯ひっかけにやってくる。

戦後すぐ、闇市の一隅で開店したといい、その歴史は71年になる。現在は三代目のご主人と奥さんが2人で切り盛りしており、馴染みの顔も一見さんもみな、ほのぼのとした空位に包んでくれる。

名物のイワシ汁は、透き通ったスープから想像できない予想外の辛みがあり、後をひく。雑炊にするとグッと味わいが柔らかくなり、二度美味しい一品だ。

壁に貼られたメニューには「宮城さん」「もりしげ焼」など謎の品も多いが、これらはすべて常連客のリクエストからできあがったという。中でもおすすめの「太ちゃん」は、ソーメンと豚キムチを炒め合わせたもので、韓国の青唐辛子「ブルゴッチ」をお好みで刻んで入れて食べるのが常連スタイル。鋭く襲うピリリとした辛さが刺激的。同じく常連客発案の「福地巻き」はキムチ入りの玉子焼きで、ご主人が濃いめに作ってくれるハイボールとの相性が抜群。営業時間は21時までとなっているが「老体に鞭を打ってやっている」ため、19時半以降の来店は事前に電話確認を。

鶴橋よあけ食堂
住所：大阪府大阪市東成区東小橋3-17-23
電話：06-6971-0688
営業時間：8:30～21:00
定休日：水