[片山良三の競馬予想ブログ]武豊番、片山良三の栗東ナマ情報「キタサン対ゴールドの構図」

[片山良三の競馬予想ブログ]武豊番、片山良三の栗東ナマ情報「キタサン対ゴールドの構図」

2016/11/24

[片山良三の競馬予想ブログ]武豊番、片山良三の栗東ナマ情報「キタサン対ゴールドの構図」

(本文)
キタサンブラックが今秋のローテーションを発表した時に、なんて賢いんだろうと感心した。そして、予定どおりに京都大賞典を勝ち、このジャパンカップへ。このあとは有馬記念を使うというプランだ。

これまでの発想なら、天皇賞・秋からジャパンカップ、そして有馬記念へというのが普通。全部勝てば2億円のボーナスという夢もあり、テイエムオペラオーとゼンノロブロイがこれを獲得している。

ただし、今は現実味が薄い。天皇賞・秋に最強馬決定戦の意味合いが年々濃くなり、そこで全力投球したうえで有馬記念まで調子を維持することの難易度が飛躍的に上がっているからだ。もともと、有馬記念はその時点で余力が残っている馬が参戦するもの。荒れやすい傾向は理屈で説明がついた。そのうえ、秋初戦が最も難しい戦いとなれば、3連勝は文字どおりの至難の業ということがわかる。

キタサンブラックは、最初の最も厳しい戦いをパスすることで有馬記念に余力を残すプランを立てた。京都大賞典が初めての1番人気という不思議な馬だが、この流れなら有馬記念のファン投票で3位以内は間違いないだろう。

なぜファン投票順位を気にするのかといえば、それによって「特別出走奨励金」が交付されるからだ。1位から3位までは2000万円、4位、5位は1000万円、6位から10位までは500万円。出走するだけでこれだけの大金が出るのだから、有馬記念を目標にする意味は大きくなった。ちなみに、有馬記念以外の重賞は、42万5000円の出走手当しかない。

ジャパンカップは、日本馬に勝てないという理由から外国の強豪が来なくなって、華やかさは失われる一方。ここも正直言って天皇賞・秋より1枚落ちるメンバーだ。ディーマジェスティに春の勢いが感じられないだけに、ここは古馬の戦い。キタサンブラック対ゴールドアクターが基本の構図となるはずだ。

リアルスティールは、陣営も「よくあの仕上がりで」と驚く天皇賞2着。力を示したが、反動が怖いパターンでもある。

それなら、勢いがハンパない友道厩舎から、シュヴァルグランを逆転の筆頭に指名したい。