武豊&キズナVSオルフェーヴル「凱旋門賞」全角度予想(1) ツイート 2013/06/12 第80回・日本ダービーを父ディープインパクト譲りの豪脚で制した武豊&キズナが、世界最高峰GI「凱旋門賞」(10月6日・仏ロンシャン競馬場)に挑戦する。昨年、僅差の2着に散った怪物オルフェーヴルもリベンジを表明。日本のホースマンの悲願たる世界制覇の行方を占いつつ、2頭激突の見どころを探る。* 競馬人気復活を予感させる14万人の観衆から沸き起こった「ユタカコール」。その興奮が冷めやらぬうち、キズナを管理する佐々木晶三調教師が凱旋門賞挑戦を発表、翌日のスポーツ紙には「世界NO1挑戦」の見出しが躍った。競馬ファンで知られる作家の亀和田武氏が話す。「このダービーをきっかけに、日本の競馬界を巡る状況が一変しそうですよね。一度だけの勝負でなく、そこにストーリー性が生まれてこないとなかなか人気が続かないものですが、武騎手がつらい時期を乗り越えてリベンジを果たしたことで、内田博幸、岩田康誠、戸崎圭太という地方出身の騎手たちとの新たな戦いがおもしろくなります。そこに外国人騎手も絡んでくる。さらに、問題児と呼ばれるオルフェーヴルの前に超優等生のライバルであるキズナが現れ、秋に激突するという。それも日本のホースマンたちが見つめ続けてきた凱旋門賞となれば楽しみです」 日本勢は「ミスター競馬」と呼ばれた野平祐二氏が69年にスピードシンボリで挑戦して以降、はね返され続けてきた。日本の至宝と呼ばれた天馬ディープインパクトでさえ涙を飲み、日本馬が2着に惜敗すること3度。過去91回の歴史を見ても、日本馬どころか欧州馬以外の優勝は皆無という現実が立ちはだかるのだが‥‥。 まずは凱旋門賞が行われる仏ロンシャン競馬場のコース形態を見てみよう。東京スポーツの連載コラム「海外競馬解析」を担当する秋山響氏が解説する。「京都競馬場の外回りに似ています。ムーラン(風車)のある2コーナー奥からスタートし、400メートルの平坦な直線が続いたあと、上り始めます。高低差が10メートル近くあるスケールの大きなコースですね。3コーナー過ぎから下りになり、名物のフォルスストレート(偽りの直線)を抜け、直線は東京競馬場のように500メートル以上あります」 ただ、京都競馬場名物の坂は全長360メートルで高低差3.9メートル。その3倍近くの高低差に加え、京都の直線より100メートル以上も長い。当日は仮柵も外されるだけに、後方からレースを進めるであろうオルフェーヴルにもキズナにもチャンスは十分だ。日本のように5メートルほどの仮柵移動ではなく、昨年は直線が18メートル、道中でも最小で7メートルから8メートルのグリーンベルトが続くことも味方になるだろう。「ずっと外を回っていたら勝ち負けは無理だと思いますが、昨年のオルフェーヴルのような(経済コースを通った)レースをすれば心配ないでしょう。危惧する点といえば、コース形態よりも馬場ですよね。路面部分が不均一というか、デコボコというイメージでしょうか。経験がないと、気にする馬もいるでしょうね。さらにひと雨降ると影響が大きい」(前出・秋山氏) タグ: キャメロット,ゴールドシップ,フェノーメノ,凱旋門賞,武豊騎手,週刊アサヒ芸能 2013年 6/13号 エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [香川県] [熊本県] [奈良県] [岐阜県] [山形県] [岐阜県] [栃木県] [福井県] [愛媛県] [岡山県]
第80回・日本ダービーを父ディープインパクト譲りの豪脚で制した武豊&キズナが、世界最高峰GI「凱旋門賞」(10月6日・仏ロンシャン競馬場)に挑戦する。昨年、僅差の2着に散った怪物オルフェーヴルもリベンジを表明。日本のホースマンの悲願たる世界制覇の行方を占いつつ、2頭激突の見どころを探る。
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競馬人気復活を予感させる14万人の観衆から沸き起こった「ユタカコール」。その興奮が冷めやらぬうち、キズナを管理する佐々木晶三調教師が凱旋門賞挑戦を発表、翌日のスポーツ紙には「世界NO1挑戦」の見出しが躍った。競馬ファンで知られる作家の亀和田武氏が話す。
「このダービーをきっかけに、日本の競馬界を巡る状況が一変しそうですよね。一度だけの勝負でなく、そこにストーリー性が生まれてこないとなかなか人気が続かないものですが、武騎手がつらい時期を乗り越えてリベンジを果たしたことで、内田博幸、岩田康誠、戸崎圭太という地方出身の騎手たちとの新たな戦いがおもしろくなります。そこに外国人騎手も絡んでくる。さらに、問題児と呼ばれるオルフェーヴルの前に超優等生のライバルであるキズナが現れ、秋に激突するという。それも日本のホースマンたちが見つめ続けてきた凱旋門賞となれば楽しみです」
日本勢は「ミスター競馬」と呼ばれた野平祐二氏が69年にスピードシンボリで挑戦して以降、はね返され続けてきた。日本の至宝と呼ばれた天馬ディープインパクトでさえ涙を飲み、日本馬が2着に惜敗すること3度。過去91回の歴史を見ても、日本馬どころか欧州馬以外の優勝は皆無という現実が立ちはだかるのだが‥‥。
まずは凱旋門賞が行われる仏ロンシャン競馬場のコース形態を見てみよう。東京スポーツの連載コラム「海外競馬解析」を担当する秋山響氏が解説する。
「京都競馬場の外回りに似ています。ムーラン(風車)のある2コーナー奥からスタートし、400メートルの平坦な直線が続いたあと、上り始めます。高低差が10メートル近くあるスケールの大きなコースですね。3コーナー過ぎから下りになり、名物のフォルスストレート(偽りの直線)を抜け、直線は東京競馬場のように500メートル以上あります」
ただ、京都競馬場名物の坂は全長360メートルで高低差3.9メートル。その3倍近くの高低差に加え、京都の直線より100メートル以上も長い。当日は仮柵も外されるだけに、後方からレースを進めるであろうオルフェーヴルにもキズナにもチャンスは十分だ。日本のように5メートルほどの仮柵移動ではなく、昨年は直線が18メートル、道中でも最小で7メートルから8メートルのグリーンベルトが続くことも味方になるだろう。
「ずっと外を回っていたら勝ち負けは無理だと思いますが、昨年のオルフェーヴルのような(経済コースを通った)レースをすれば心配ないでしょう。危惧する点といえば、コース形態よりも馬場ですよね。路面部分が不均一というか、デコボコというイメージでしょうか。経験がないと、気にする馬もいるでしょうね。さらにひと雨降ると影響が大きい」(前出・秋山氏)