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山口健治の“江戸”鷹の目診断「高松宮記念杯」 | アサ芸風俗

山口健治の“江戸”鷹の目診断「高松宮記念杯」

山口健治の“江戸”鷹の目診断「高松宮記念杯」

2013/06/13

山口健治の“江戸”鷹の目診断「高松宮記念杯」

 東西の横綱級の戦いぶりが援軍の差もあり、明と暗に分かれている。

 今年のGI第3戦が岸和田「高松宮記念杯」(6月13日〈木〉~16日〈日〉)。11年から開催地が持ち回りになったが、3年ぶりに近畿に戻ることになる。関西地区選手の気合いの入り方は格別で、村上義弘を中心に遠征勢を迎え撃つことになりそうだ。

 昨年の覇者・武田豊樹が苦しんでいる。1月和歌山記念で村上義らを破って優勝と幸先のいいスタートを切りながら、その後は決勝戦に乗るものの勝利に見離されている。前受けから引いてまくる武田の勝ちパターンが通用しなくなってきているのは、対戦相手に戦法が読まれるようになったこともあるが、年齢からくる衰えも否定できない。

 私がそうだったが30歳代後半になると疲れが抜けにくくなる。それを克服するには調整法をくふうするしかなく、武田にその時期が来ているのかもしれない。

 武田とは対照的に好調をキープしているのが村上義だ。武田の1歳年下だけなのに活躍しているのは、近畿に力のある機動力型がそろっているからだ。「村上義さんがつけてくれるなら」目いっぱい引っ張り、村上義は余裕を持って仕掛けられ、それが余力を生むことになる。武田には関東の先行型の成長が待たれるところだ。

 さて、並びと展開。東日本は、新田祐大佐藤友和成田和也の北日本ラインと武田─神山雄一郎の関東コンビが有力。西日本は、まず深谷知広浅井康太の中部両者。地元地区は藤木裕─村上義─稲垣裕之の京都トリオと脇本雄太稲川翔で別線選択か。松岡貴久─大塚健一郎の九州勢も圏内だ。そして、大挙14人が出走予定の90期から浅井、新田祐、稲川の他に勝ち上がってもおかしくない。

 脇本と新田で先行争い濃厚。中団から武田が仕掛けのタイミングをうかがい藤木と深谷も早めにまくる。

 本命は近畿の若手を使える利がある村上義だが、前哨戦の函館記念を快勝した成田の逆転も十分ある。3番手評価は深谷と浅井が互角と見た。

 伏兵は、芦澤大輔根田空史水谷好宏の3選手。90期の一人でもある芦澤は自在脚が魅力。根田はちゅうちょなく駆けられるかどうかだろう。函館記念2日目まで8連勝したのが水谷。動きは目を見張るものがあり、地元地区のGIでさらにパワーアップも。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。