[水戸正晴の競馬予想ブログ]サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「トーセンラーの一発もある」 ツイート 2013/06/20 今週は春のグランプリ「宝塚記念」が阪神で行われる。「4強」の一角、オルフェーヴルの回避は残念だが、ゴールドシップ、ジェンティルドンナ、フェノーメノがそろった。はたして“3強決戦”を制するのはどの馬か。 頭数は少ない。やむをえまい。当初「4強」とも言われていたが、オルフェーヴルが1週前の追い切り後、EIPH(運動誘発性肺出血)の発症が判明して回避。それでもゴールドシップ、女傑ジェンティルドンナ、それにすっかり本格化したフェノーメノが出走してくる。これでは他馬が尻込みして、少頭数の競馬になって当然だ。 では、この3頭の争いと見て、他馬は出る幕がないのか。その答えを得る前に、こういう構図で今回のグランプリを見れないか。 ステイゴールド(ゴールドシップ、フェノーメノ、ナカヤマナイト)VSディープインパクト(ジェンティルドンナ、トーセンラー、ダノンバラード)という“種牡馬戦争”というものだ。 ステイ側のゴールドシップは、盾でまさかの敗北。どれだけ陣営に悔いがあったか想像にかたくない。それというのも盾は、それまでと違い芝コースでの追い切り。これが裏目に出た。陣営の盾に対する意識が強すぎてか、毎週のようにハードな稽古を課したこともあり、本番では「気の抜けた風船のようだった」という関係者の話もある。 いわばオーバーワークが敗因だったというわけだ。それだけに巻き返しへ陣営は全力投球。この中間は実にいい雰囲気にある。 盾制覇で悲願のGI勝ちを果たしたフェノーメノは、その後も順調そのもの。地力強化は明らかで、チャンスは十分あると見ていい。 ディープ側のジェンティルドンナも1週前の追い切りの動きが抜群。ドバイ遠征後は、短期放牧で心身ともにリフレッシュ。ここ1本に照準を合わせて、じっくりと仕上げられている。やはり怖い女傑だ。 ならば、これら3頭の中から‥‥と言いたいところだが、穴党としては、これではおもしろくあるまい。 わずかな間隙を縫ってでも前述した人気勢に一太刀浴びせられる馬がいるとすれば‥‥それはディープ側の1頭、ダノンバラードではないだろうか。 実績からすればGIIがやっとの馬と見られているが、決して無視してはいけない点が2つ。1つは阪神コースが得手ということだ。パワー型で、やや決め手を欠くタイプ。だからこそ力を要する阪神は合っているのだ。 2つ目は暑くなるにつれ調子を上げていくということだ。これは陣営も承知のこと。だからこそ強気に攻めてきたわけだ。 AJCCで古馬になって初めての重賞を制覇したものの続く中山記念、日経賞は期待外れの内容。しかしこれは、この馬の持つ弱点ゆえで、能力の問題ではない。とにもかくにも長距離輸送が今もってダメだからだ。関西圏の競馬なら持てる力をフルに発揮してくれていい。 前走の鳴尾記念は逃げた馬がそのまま粘り切る競馬。展開が不向きだったのに、よくぞ3着に頑張ったものだ。地元の利は、この馬にとってかなり大きいものと言っていい。この中間は順調そのもの。ならばアッと言わすシーンがあっていいのではないか。 前述したように暑さに強く、またGIIIラジオNIKKEI杯2歳Sを勝ったように阪神コースと相性ピッタリ。母は芝で勝ち鞍がなくダート馬と見られていたが、クイーンSで差のない5着と頑張ったこともあり、芝がダメという答えは返ってこない。近親にGIジャパンCを勝ったシングスピールがいる良血。晴雨にかかわらず、穴党として期待したい1頭だ。 当然、相手は前述の3頭となるが、もう1頭のディープ産駒トーセンラーは、意外性ありと見た。こちらは力のいる阪神はイマイチだが、ここにきての充実ぶりは見逃せない。決め手勝負なら“一発”ありだ。 タグ: フェノーメノ,水戸正晴,競馬,週刊アサヒ芸能 2013年 6/27号 エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [静岡県] [東京都] [香川県] [韓国] [東京都] [岩手県] [岐阜県] [宮城県] [奈良県] [滋賀県]
今週は春のグランプリ「宝塚記念」が阪神で行われる。「4強」の一角、オルフェーヴルの回避は残念だが、ゴールドシップ、ジェンティルドンナ、フェノーメノがそろった。はたして“3強決戦”を制するのはどの馬か。
頭数は少ない。やむをえまい。当初「4強」とも言われていたが、オルフェーヴルが1週前の追い切り後、EIPH(運動誘発性肺出血)の発症が判明して回避。それでもゴールドシップ、女傑ジェンティルドンナ、それにすっかり本格化したフェノーメノが出走してくる。これでは他馬が尻込みして、少頭数の競馬になって当然だ。
では、この3頭の争いと見て、他馬は出る幕がないのか。その答えを得る前に、こういう構図で今回のグランプリを見れないか。
ステイゴールド(ゴールドシップ、フェノーメノ、ナカヤマナイト)VSディープインパクト(ジェンティルドンナ、トーセンラー、ダノンバラード)という“種牡馬戦争”というものだ。
ステイ側のゴールドシップは、盾でまさかの敗北。どれだけ陣営に悔いがあったか想像にかたくない。それというのも盾は、それまでと違い芝コースでの追い切り。これが裏目に出た。陣営の盾に対する意識が強すぎてか、毎週のようにハードな稽古を課したこともあり、本番では「気の抜けた風船のようだった」という関係者の話もある。
いわばオーバーワークが敗因だったというわけだ。それだけに巻き返しへ陣営は全力投球。この中間は実にいい雰囲気にある。
盾制覇で悲願のGI勝ちを果たしたフェノーメノは、その後も順調そのもの。地力強化は明らかで、チャンスは十分あると見ていい。
ディープ側のジェンティルドンナも1週前の追い切りの動きが抜群。ドバイ遠征後は、短期放牧で心身ともにリフレッシュ。ここ1本に照準を合わせて、じっくりと仕上げられている。やはり怖い女傑だ。
ならば、これら3頭の中から‥‥と言いたいところだが、穴党としては、これではおもしろくあるまい。
わずかな間隙を縫ってでも前述した人気勢に一太刀浴びせられる馬がいるとすれば‥‥それはディープ側の1頭、ダノンバラードではないだろうか。
実績からすればGIIがやっとの馬と見られているが、決して無視してはいけない点が2つ。1つは阪神コースが得手ということだ。パワー型で、やや決め手を欠くタイプ。だからこそ力を要する阪神は合っているのだ。
2つ目は暑くなるにつれ調子を上げていくということだ。これは陣営も承知のこと。だからこそ強気に攻めてきたわけだ。
AJCCで古馬になって初めての重賞を制覇したものの続く中山記念、日経賞は期待外れの内容。しかしこれは、この馬の持つ弱点ゆえで、能力の問題ではない。とにもかくにも長距離輸送が今もってダメだからだ。関西圏の競馬なら持てる力をフルに発揮してくれていい。
前走の鳴尾記念は逃げた馬がそのまま粘り切る競馬。展開が不向きだったのに、よくぞ3着に頑張ったものだ。地元の利は、この馬にとってかなり大きいものと言っていい。この中間は順調そのもの。ならばアッと言わすシーンがあっていいのではないか。
前述したように暑さに強く、またGIIIラジオNIKKEI杯2歳Sを勝ったように阪神コースと相性ピッタリ。母は芝で勝ち鞍がなくダート馬と見られていたが、クイーンSで差のない5着と頑張ったこともあり、芝がダメという答えは返ってこない。近親にGIジャパンCを勝ったシングスピールがいる良血。晴雨にかかわらず、穴党として期待したい1頭だ。
当然、相手は前述の3頭となるが、もう1頭のディープ産駒トーセンラーは、意外性ありと見た。こちらは力のいる阪神はイマイチだが、ここにきての充実ぶりは見逃せない。決め手勝負なら“一発”ありだ。