[水戸正晴の競馬予想ブログ]サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「決め手鋭いマイネルディアベル」 ツイート 2013/07/18 今週は今年最初の2歳重賞「函館2歳S」が行われる。過去5年は、全て6番人気以内での決着。堅めの傾向だが‥‥。一方、「中京記念」は、過去5年で1番人気馬は2着が1度のみ。大荒れ傾向だけに、穴党は力が入る。 札幌競馬場はスタンドの改築で今年は北海道開催を全て函館に譲った。ために、この函館2歳Sも前倒し。これで無理が生じた。2歳Sの頭数を例年並みにそろえたいことから、新馬戦(メイクデビュー)のレース数を増やしたことがいけなかった。頭数がそろわず不成立寸前の新馬戦が続出してしまったのだ。 そんなわけで勝ち上がった馬の質は、どうなのだろう。やや低い気がしないでもない。昨夏から未勝利馬でも出走可能で、今回は前哨戦となる特別レースも組まれていない(これも前倒しによるローテーションの関係)ので、地方馬は門別などで認定競走を勝った馬に限って挑戦可能とした。 よって今回は複雑な要素が絡むことで、なかなか難解な2歳Sになったと言えるかもしれない。 そもそもデビューしたばかりでキャリア1、2戦の若駒の真の能力を推し量ることは困難。波乱ムードがいつになく漂う一戦だ。 人気はどうなのだろう。クリスマスが最右翼か。新馬戦をレコードで2着馬に7馬身もの差をつける圧勝だったのだからうなずかざるをえない。しかし、410キロ台の小柄な牝馬。反動がないものか、気にならないわけではない。 キタサンラブコールも評価の高い1頭。前評判どおり1番人気に応えて鮮やかな勝ちっぷりを見せてくれたが、中1週での挑戦。若駒には厳しいローテーションが、どう出るのだろう。 ひと波乱ありとにらんだ。穴党として最も期待を寄せたいのは、ファソンだ。デビュー戦は芝1000メートル。前評判は高くなかったが、好スタートを切っての逃げ切り勝ち。これには関係者もビックリだ。 「まだ体に硬いところがあり、稽古もイマイチ(併せ馬で遅れる)だったが、スタートの速さがモノを言った感じだ」 こう言うのは高木調教師だが、余裕残しの状態での出走だったということなのだろう。だから上積みは十分期待できるのではないだろうか。実際、反動もなく、この中間の動きは軽快そのもので、厩舎関係者も「体に柔らかみが出た。疲れもなく、状態は上向いている」と、口をそろえる。 430キロ台と牡馬にしては小柄だが、バランスの取れた好馬体で、見た目、関係者の言うような硬さは感じられない。 手綱を取る吉田隼騎手によると、「スタートが速く、1000メートルの競馬なので逃げたが、気性的に抑える競馬も可能。距離の不安はない」とのこと。そうだろう。父バゴは、凱旋門賞、GIパリ大賞典を勝ったステイヤーで、産駒に菊花賞を制したビッグウィークがいる。しかも近親にネオユニヴァース(GIダービー勝ち)がいる良血だ。 そんな血統馬が1000メートルのデビュー戦を飾ったのである。秘めた素質は、かなりのものと評価していいのではないか。デビュー戦の好内容から人気薄とは言えないかもしれないが、好走必至。晴雨にかかわらず大きく狙ってみたい。 相手は当然、前述した有力どころとなるが、それでも穴っぽい馬は少なくない。軽く見てはいけないのは地方馬。特に評価の低いニシケンムートだ。一族には米国ダートで活躍した馬が多いのだが、父はGIジュライC(6ハロン)を勝つなどした短中距離馬で、母の父が快速を誇ったサクラバクシンオー。また祖母の父がサンデーサイレンス。芝がダメという答えは返ってこない。調教しだいでは“一発”ありとにらんでいる。 あとは抽選待ちで未勝利勝ちのマイネルディアベルだ。決め手鋭く、勝負根性のある馬。断じて軽く見るべきではない。 タグ: 函館2歳S,水戸正晴,競馬,週刊アサヒ芸能 2013年 7/25号 エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [静岡県] [神奈川県] [愛媛県] [静岡県] [宮城県] [茨城県] [茨城県] [栃木県] [徳島県] [茨城県]
今週は今年最初の2歳重賞「函館2歳S」が行われる。過去5年は、全て6番人気以内での決着。堅めの傾向だが‥‥。一方、「中京記念」は、過去5年で1番人気馬は2着が1度のみ。大荒れ傾向だけに、穴党は力が入る。
札幌競馬場はスタンドの改築で今年は北海道開催を全て函館に譲った。ために、この函館2歳Sも前倒し。これで無理が生じた。2歳Sの頭数を例年並みにそろえたいことから、新馬戦(メイクデビュー)のレース数を増やしたことがいけなかった。頭数がそろわず不成立寸前の新馬戦が続出してしまったのだ。
そんなわけで勝ち上がった馬の質は、どうなのだろう。やや低い気がしないでもない。昨夏から未勝利馬でも出走可能で、今回は前哨戦となる特別レースも組まれていない(これも前倒しによるローテーションの関係)ので、地方馬は門別などで認定競走を勝った馬に限って挑戦可能とした。
よって今回は複雑な要素が絡むことで、なかなか難解な2歳Sになったと言えるかもしれない。
そもそもデビューしたばかりでキャリア1、2戦の若駒の真の能力を推し量ることは困難。波乱ムードがいつになく漂う一戦だ。
人気はどうなのだろう。クリスマスが最右翼か。新馬戦をレコードで2着馬に7馬身もの差をつける圧勝だったのだからうなずかざるをえない。しかし、410キロ台の小柄な牝馬。反動がないものか、気にならないわけではない。
キタサンラブコールも評価の高い1頭。前評判どおり1番人気に応えて鮮やかな勝ちっぷりを見せてくれたが、中1週での挑戦。若駒には厳しいローテーションが、どう出るのだろう。
ひと波乱ありとにらんだ。穴党として最も期待を寄せたいのは、ファソンだ。デビュー戦は芝1000メートル。前評判は高くなかったが、好スタートを切っての逃げ切り勝ち。これには関係者もビックリだ。
「まだ体に硬いところがあり、稽古もイマイチ(併せ馬で遅れる)だったが、スタートの速さがモノを言った感じだ」
こう言うのは高木調教師だが、余裕残しの状態での出走だったということなのだろう。だから上積みは十分期待できるのではないだろうか。実際、反動もなく、この中間の動きは軽快そのもので、厩舎関係者も「体に柔らかみが出た。疲れもなく、状態は上向いている」と、口をそろえる。
430キロ台と牡馬にしては小柄だが、バランスの取れた好馬体で、見た目、関係者の言うような硬さは感じられない。
手綱を取る吉田隼騎手によると、「スタートが速く、1000メートルの競馬なので逃げたが、気性的に抑える競馬も可能。距離の不安はない」とのこと。そうだろう。父バゴは、凱旋門賞、GIパリ大賞典を勝ったステイヤーで、産駒に菊花賞を制したビッグウィークがいる。しかも近親にネオユニヴァース(GIダービー勝ち)がいる良血だ。
そんな血統馬が1000メートルのデビュー戦を飾ったのである。秘めた素質は、かなりのものと評価していいのではないか。デビュー戦の好内容から人気薄とは言えないかもしれないが、好走必至。晴雨にかかわらず大きく狙ってみたい。
相手は当然、前述した有力どころとなるが、それでも穴っぽい馬は少なくない。軽く見てはいけないのは地方馬。特に評価の低いニシケンムートだ。一族には米国ダートで活躍した馬が多いのだが、父はGIジュライC(6ハロン)を勝つなどした短中距離馬で、母の父が快速を誇ったサクラバクシンオー。また祖母の父がサンデーサイレンス。芝がダメという答えは返ってこない。調教しだいでは“一発”ありとにらんでいる。
あとは抽選待ちで未勝利勝ちのマイネルディアベルだ。決め手鋭く、勝負根性のある馬。断じて軽く見るべきではない。