山口健治の“江戸”鷹の目診断「松戸記念」 ツイート 2013/08/09 機動力タイプの中には、ラインでレースをするより単騎戦で力を発揮する選手がいる。「松戸記念」(8月15日【木】~18日【日】)に出走予定のS級S班は、成田和也、山崎芳仁、浅井康太の3人。先行有利の33バンクだが、S1の先行型にはまくりを得意にする選手が多く、熾烈なまくり合戦が連続するシリーズになりそうだ。 地元のまとめ役は、鈴木誠。48歳、選手生活は28年目を迎えるが、S級戦では優勝戦の常連であり、6月久留米記念では予選回りから①③②●⑨(●は決勝レースの着順)と健在ぶりを示した。この松戸は05年ダービーVと思い入れの深いバンク。これからは一年一年が勝負になるが、気迫に衰えはなく、決勝戦には乗るはずだ。 遠征では浅井に注目したい。豊橋記念では師弟コンビ、深谷知広─金子貴志の3番手を固め、金子の優勝に貢献したが、浅井が本領を発揮するのは自分のパターンで戦った時。5月宇都宮記念がそのいい例で、単騎の最後方9番手から前団をひと飲みにする圧勝劇を演じて見せた。浅井以外の中部勢が手薄な今回は、宇都宮記念の再現が十分ある。 さて、並びと展開。地元南関地区は小埜正義─鈴木─萩原孝之、北日本は山崎─成田の福島SSコンビ。中部近畿は浅井─稲川翔と松岡健介─市田佳寿浩で別線濃厚、そして九州は井上昌己─園田匠。関東はやや劣勢で、藤田竜矢─齊藤努までか。香川雄介が進出すれば九州の3番手だろう。 小埜が先行勝負に出る。4番手につける井上の動きに合わせて、まくり合戦になる。 本命は浅井。無理に好位を狙わなくても、前がやり合うだけにチャンスは巡ってくると見た。対抗は井上。3番手評価の成田は山崎の仕掛けしだいだが、今回は2着までか。 伏兵は屋良朝春(東京・94期)、矢口大樹(千葉・95期)、箱田優樹(青森・98期)。この機動力型3選手、残り2周の青版から飛び出す勇気があれば、活路は開ける。 初日の最終12Rに行われる短期登録の外国人2選手(アンドレイ・ビノクロフ/フランソワ・ペルビス)が参戦する「S級ワールドステージin松戸」は、◎新田祐大=○伏見俊昭。新田のパワーは外国人選手にひけを取らず、ケイリンのうまさで力勝負を制する。3番手評価は自転車王国フランスのペルビスだ。◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。 タグ: S級ワールドステージin松戸,山口健二,松戸記念,競輪,週刊アサヒ芸能 2013年 8/15・22合併号 エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [山口県] [北海道] [東京都] [北海道] [愛媛県] [山梨県] [茨城県] [群馬県] [沖縄県] [奈良県]
機動力タイプの中には、ラインでレースをするより単騎戦で力を発揮する選手がいる。
「松戸記念」(8月15日【木】~18日【日】)に出走予定のS級S班は、成田和也、山崎芳仁、浅井康太の3人。先行有利の33バンクだが、S1の先行型にはまくりを得意にする選手が多く、熾烈なまくり合戦が連続するシリーズになりそうだ。
地元のまとめ役は、鈴木誠。48歳、選手生活は28年目を迎えるが、S級戦では優勝戦の常連であり、6月久留米記念では予選回りから①③②●⑨(●は決勝レースの着順)と健在ぶりを示した。この松戸は05年ダービーVと思い入れの深いバンク。これからは一年一年が勝負になるが、気迫に衰えはなく、決勝戦には乗るはずだ。
遠征では浅井に注目したい。豊橋記念では師弟コンビ、深谷知広─金子貴志の3番手を固め、金子の優勝に貢献したが、浅井が本領を発揮するのは自分のパターンで戦った時。5月宇都宮記念がそのいい例で、単騎の最後方9番手から前団をひと飲みにする圧勝劇を演じて見せた。浅井以外の中部勢が手薄な今回は、宇都宮記念の再現が十分ある。
さて、並びと展開。地元南関地区は小埜正義─鈴木─萩原孝之、北日本は山崎─成田の福島SSコンビ。中部近畿は浅井─稲川翔と松岡健介─市田佳寿浩で別線濃厚、そして九州は井上昌己─園田匠。関東はやや劣勢で、藤田竜矢─齊藤努までか。香川雄介が進出すれば九州の3番手だろう。
小埜が先行勝負に出る。4番手につける井上の動きに合わせて、まくり合戦になる。
本命は浅井。無理に好位を狙わなくても、前がやり合うだけにチャンスは巡ってくると見た。対抗は井上。3番手評価の成田は山崎の仕掛けしだいだが、今回は2着までか。
伏兵は屋良朝春(東京・94期)、矢口大樹(千葉・95期)、箱田優樹(青森・98期)。この機動力型3選手、残り2周の青版から飛び出す勇気があれば、活路は開ける。
初日の最終12Rに行われる短期登録の外国人2選手(アンドレイ・ビノクロフ/フランソワ・ペルビス)が参戦する「S級ワールドステージin松戸」は、◎新田祐大=○伏見俊昭。新田のパワーは外国人選手にひけを取らず、ケイリンのうまさで力勝負を制する。3番手評価は自転車王国フランスのペルビスだ。
◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。