山口健治の“江戸”鷹の目診断「岐阜記念」 ツイート 2013/08/29 GIホルダーの40歳を超えたベテランが、自力に戻して戦っている。「岐阜記念」(8月31日【土】~9月3日【火】)に出走予定のS級S班は、村上義弘、成田和也、浅井康太の3人。今年すでにGIを勝ちグランプリ出場権を手にしている村上義と成田に比べて、出遅れていた浅井が調子を上げてきた。ここは2連覇がかかる地元地区の記念。マークはキツくなるが、位置不問の圧巻まくりで突破する。 浅井は8月初旬のいわき平サマーナイト後、リフレッシュを兼ねてニューヨークへ海外旅行。それが格好の気分転換になり、前走・松戸記念を制した。目標はもちろん残り2戦のGI、京王閣オールスター、小倉競輪祭を獲ってのグランプリ参戦だろうが、それには注文をつけたいことがある。7、8番手に甘んじるのではなく、1人でも前で位置取りに厳しい競走に徹すること。それができればタイトルは増えるはずだ。 遠征では、43歳の後閑信一の動きが目立つ。ビックリさせられたのは脇本雄太、新田祐大を相手に優勝した前々走・川崎FI戦の初日特選。2人を差し置いて先行し、差のない4着。「今のままではダメだ。もう一度、初心に戻って自力で戦える力を取り戻したい」と言い、「もっと上を目指したい」という向上心はあっぱれと言うしかなく、それが最終日の結果につながった。ここも見せ場は作る。 さて、並びと展開。地元地区は浅井─志智俊夫、近畿は稲垣裕之─村上義─東口善朋。そして三宅達也─小倉竜二の中四国コンビ、九州の菅原晃─園田匠と西日本勢は充実している。東日本は渡邉一成─成田─菊地圭尚の北日本トリオと、磯田旭─後閑の関東両者。地元岐阜の永井清文の進出もありそうだ。 渡邉がカマシ先行。稲垣と菅原がまくり、前団がもつれるところを浅井がスパートする。 ◎浅井=○志智が大本線。浅井を破るとすれば、3番手評価の成田だろう。京都の闘将・村上義の実績は認めても、やや劣勢か。 伏兵は真船圭一郎(福島・94期)、上田隼(岐阜・97期)、猪俣康一(愛知・99期)の機動力型3選手。 真船と地元の上田は、松戸記念と富山記念であげた2勝の内容が光る。37歳、若手とは言えない猪俣の先行力も軽視できない。この3人、1次予選と負け戦で狙いたい。◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。 タグ: 山口健二,岐阜記念,競輪,週刊アサヒ芸能 2013年 9/5号 エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [東京都] [千葉県] [滋賀県] [香川県] [東京都] [岡山県] [青森県] [新潟県] [大分県] [岡山県]
GIホルダーの40歳を超えたベテランが、自力に戻して戦っている。
「岐阜記念」(8月31日【土】~9月3日【火】)に出走予定のS級S班は、村上義弘、成田和也、浅井康太の3人。今年すでにGIを勝ちグランプリ出場権を手にしている村上義と成田に比べて、出遅れていた浅井が調子を上げてきた。ここは2連覇がかかる地元地区の記念。マークはキツくなるが、位置不問の圧巻まくりで突破する。
浅井は8月初旬のいわき平サマーナイト後、リフレッシュを兼ねてニューヨークへ海外旅行。それが格好の気分転換になり、前走・松戸記念を制した。目標はもちろん残り2戦のGI、京王閣オールスター、小倉競輪祭を獲ってのグランプリ参戦だろうが、それには注文をつけたいことがある。7、8番手に甘んじるのではなく、1人でも前で位置取りに厳しい競走に徹すること。それができればタイトルは増えるはずだ。
遠征では、43歳の後閑信一の動きが目立つ。ビックリさせられたのは脇本雄太、新田祐大を相手に優勝した前々走・川崎FI戦の初日特選。2人を差し置いて先行し、差のない4着。「今のままではダメだ。もう一度、初心に戻って自力で戦える力を取り戻したい」と言い、「もっと上を目指したい」という向上心はあっぱれと言うしかなく、それが最終日の結果につながった。ここも見せ場は作る。
さて、並びと展開。地元地区は浅井─志智俊夫、近畿は稲垣裕之─村上義─東口善朋。そして三宅達也─小倉竜二の中四国コンビ、九州の菅原晃─園田匠と西日本勢は充実している。東日本は渡邉一成─成田─菊地圭尚の北日本トリオと、磯田旭─後閑の関東両者。地元岐阜の永井清文の進出もありそうだ。
渡邉がカマシ先行。稲垣と菅原がまくり、前団がもつれるところを浅井がスパートする。
◎浅井=○志智が大本線。浅井を破るとすれば、3番手評価の成田だろう。京都の闘将・村上義の実績は認めても、やや劣勢か。
伏兵は真船圭一郎(福島・94期)、上田隼(岐阜・97期)、猪俣康一(愛知・99期)の機動力型3選手。
真船と地元の上田は、松戸記念と富山記念であげた2勝の内容が光る。37歳、若手とは言えない猪俣の先行力も軽視できない。この3人、1次予選と負け戦で狙いたい。
◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。