知っていそうで実は知らない「はだしのゲン」激動あらすじ&衝撃ラスト! ツイート 2013/09/13 連日のように空襲警報が鳴り響き、本土決戦に備え竹ヤリ訓練が行われていた昭和20年4月の広島。 小学2年生の中岡元は、反戦思想の持ち主の父親のために近所から“非国民”としてさまざまな嫌がらせを受けながら、貧困の中、2人の兄、姉、弟と結束して暮らしていた。長男・浩二は家族の汚名を晴らすべく、みずから志願して海軍に入隊。次男・昭は疎開先でイジメに耐えかね逃げ戻るが、両親に励まされ再び疎開する。 そんなやさきの8月6日、広島に原爆が投下される。上空1800フィートで数万のフラッシュをたいたような高熱の白光が炸裂した。 意識が戻ると学校の塀が盾となり命拾いした元だが、辺りは死屍累々の地獄絵図と化していた。自宅に戻ると父、姉、弟は倒壊した家屋の下敷きになっていた。助けを求めながら、目の前で焼け死ぬ3人。しかし、生きるために断腸の思いで3人を置き去りにし、母と生まれたばかりの妹・友子と奔走するのだった。 そんな中、元は、死んだはずの姉と弟に似た夏江と隆太と出会う。 元は、ヤケドの醜い傷を苦に自殺を図る夏江を思いとどまらせる。 一方、隆太には危機を救われる。母の親友の家に間借りし家人からイジメを受ける中、友子のために盗んだミルクを地元ヤクザに奪われたうえに暴行され瀕死の状態になったところに隆太が現れ、軍事施設から盗み出したピストルでヤクザを射殺したのだ。が、1歳の友子は、栄養失調で命を落としてしまう。 やがて元の母も血を吐いて倒れる。元は原爆被害者の治療を受けられるという医者の勧めでABCC(米国原爆被害調査委員会)に母親を連れて行くが、母親を実験材料にされると思い連れ帰るのだった。母の病状は悪化するがお金はない。すると一時ヤクザになったが、のちに孤児たちと共同生活をしていた隆太がピストルを武器に賭場荒らしをして奪った大金で元の母を病院に入院させる。 意識が戻った母は、ヤクザに追われる隆太を抱き締め、号泣する隆太に自首させる。同じ頃、元は再度自殺をしようとしていた夏江と偶然再会。自殺をやめさせた。 その後、元は島根の感化院(非行少年保護施設)から脱獄し広島に戻った隆太とともに、原爆について書かれた小説を出版しようとするが、アメリカ軍部ににらまれ絶体絶命のピンチに見舞われる。 結局、中学時代には、母親も、姉のように慕ってきた夏江も次々と「原爆症」で死んでいく。卒業式では君が代の斉唱を拒否し、大人たちを相手に痛烈に天皇を批判する元だった。 また、街で見初めた同年代の初恋の女性・光子とは、中学卒業直後に思いが通じたが、その光子もやはり原爆にむしばまれ吐血の末、帰らぬ人となってしまう。 悲嘆に暮れる中、隆太とともに元の弟分だった少年・ムスビがヤクザに麻薬中毒にされ、金を奪われて半殺しにされ、その傷がもとで死亡。仕返しを企てる元だが、隆太はそんな元を殴って気絶させ1人で敵討ちに行く。ピストルでヤクザ3人を射殺し、自首しようとする隆太を、同じ孤児仲間の勝子が「別れたくない」と号泣して、こう叫ぶのだ。「殺人罪で永久に刑務所に入らんといけん奴はこの日本にはいっぱいいっぱいおるよ」「まずは最高の殺人者天皇じゃ」「戦争の犠牲にされた隆太が刑務所に入るのは不公平じゃ」 すると元も、「お前は原爆の恐ろしさを証言できる大事な見本じゃ。これからの地球上の人間を救える証言者じゃ」「天皇よりよっぽど役に立つ偉い人間じゃ」「おまえを刑務所に入れておくのはもったいないわい。堂々と逃げろ」 と熱く語り、2人を一緒に逃げさせるのだった。そして1人になった元は、常に心の支えであった父の「踏まれても踏まれてもたくましい芽を出す麦になれ」の言葉を胸に画家を目指すべく、汽車に乗り東京へと向かう。「ボオオオオオ」と力強い汽笛を鳴らし、元を乗せた蒸気機関車が走り去っていった──。 タグ: はだしのゲン,原爆,松江市,週刊アサヒ芸能 2013年 9/12号 エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [北海道] [長野県] [山口県] [熊本県] [静岡県] [静岡県] [福島県] [高知県] [東京都] [三重県]
連日のように空襲警報が鳴り響き、本土決戦に備え竹ヤリ訓練が行われていた昭和20年4月の広島。
小学2年生の中岡元は、反戦思想の持ち主の父親のために近所から“非国民”としてさまざまな嫌がらせを受けながら、貧困の中、2人の兄、姉、弟と結束して暮らしていた。長男・浩二は家族の汚名を晴らすべく、みずから志願して海軍に入隊。次男・昭は疎開先でイジメに耐えかね逃げ戻るが、両親に励まされ再び疎開する。
そんなやさきの8月6日、広島に原爆が投下される。上空1800フィートで数万のフラッシュをたいたような高熱の白光が炸裂した。
意識が戻ると学校の塀が盾となり命拾いした元だが、辺りは死屍累々の地獄絵図と化していた。自宅に戻ると父、姉、弟は倒壊した家屋の下敷きになっていた。助けを求めながら、目の前で焼け死ぬ3人。しかし、生きるために断腸の思いで3人を置き去りにし、母と生まれたばかりの妹・友子と奔走するのだった。
そんな中、元は、死んだはずの姉と弟に似た夏江と隆太と出会う。
元は、ヤケドの醜い傷を苦に自殺を図る夏江を思いとどまらせる。
一方、隆太には危機を救われる。母の親友の家に間借りし家人からイジメを受ける中、友子のために盗んだミルクを地元ヤクザに奪われたうえに暴行され瀕死の状態になったところに隆太が現れ、軍事施設から盗み出したピストルでヤクザを射殺したのだ。が、1歳の友子は、栄養失調で命を落としてしまう。
やがて元の母も血を吐いて倒れる。元は原爆被害者の治療を受けられるという医者の勧めでABCC(米国原爆被害調査委員会)に母親を連れて行くが、母親を実験材料にされると思い連れ帰るのだった。母の病状は悪化するがお金はない。すると一時ヤクザになったが、のちに孤児たちと共同生活をしていた隆太がピストルを武器に賭場荒らしをして奪った大金で元の母を病院に入院させる。
意識が戻った母は、ヤクザに追われる隆太を抱き締め、号泣する隆太に自首させる。同じ頃、元は再度自殺をしようとしていた夏江と偶然再会。自殺をやめさせた。
その後、元は島根の感化院(非行少年保護施設)から脱獄し広島に戻った隆太とともに、原爆について書かれた小説を出版しようとするが、アメリカ軍部ににらまれ絶体絶命のピンチに見舞われる。
結局、中学時代には、母親も、姉のように慕ってきた夏江も次々と「原爆症」で死んでいく。卒業式では君が代の斉唱を拒否し、大人たちを相手に痛烈に天皇を批判する元だった。
また、街で見初めた同年代の初恋の女性・光子とは、中学卒業直後に思いが通じたが、その光子もやはり原爆にむしばまれ吐血の末、帰らぬ人となってしまう。
悲嘆に暮れる中、隆太とともに元の弟分だった少年・ムスビがヤクザに麻薬中毒にされ、金を奪われて半殺しにされ、その傷がもとで死亡。仕返しを企てる元だが、隆太はそんな元を殴って気絶させ1人で敵討ちに行く。ピストルでヤクザ3人を射殺し、自首しようとする隆太を、同じ孤児仲間の勝子が「別れたくない」と号泣して、こう叫ぶのだ。
「殺人罪で永久に刑務所に入らんといけん奴はこの日本にはいっぱいいっぱいおるよ」
「まずは最高の殺人者天皇じゃ」
「戦争の犠牲にされた隆太が刑務所に入るのは不公平じゃ」
すると元も、
「お前は原爆の恐ろしさを証言できる大事な見本じゃ。これからの地球上の人間を救える証言者じゃ」
「天皇よりよっぽど役に立つ偉い人間じゃ」
「おまえを刑務所に入れておくのはもったいないわい。堂々と逃げろ」
と熱く語り、2人を一緒に逃げさせるのだった。そして1人になった元は、常に心の支えであった父の「踏まれても踏まれてもたくましい芽を出す麦になれ」の言葉を胸に画家を目指すべく、汽車に乗り東京へと向かう。「ボオオオオオ」と力強い汽笛を鳴らし、元を乗せた蒸気機関車が走り去っていった──。