出目狙い撃ち「カジノ式馬券術」（３）初心者にとっても有効

　とかく、競馬の予想術といえば、血統、コース、持ち時計など、初心者にとっては、ハードルの高い予想方法が幅を利かせている。しかし、先の松井氏が指摘するように、メジロドーベルやディープインパクトのような、スポーツ紙の1面を飾り、誰もが注目するようなスターホースの出走レースで、出目による簡単な法則で、馬券を的中することができるのならば、初心者にとっても馬券購入のきっかけになるに違いない。

　そこで競馬ファンの裾野が広がれば、売り上げも上がるはずだ。ディーラーホースとは、そのための“サービス”なのだと松井氏は強調する。

　松井氏はメジロドーベルの以前にも、不思議な出目をいくつか発見したことがあった。

「種牡馬となっているサクラバクシンオーは、現役時代に2年連続（93年、94年）でスプリンターズSを勝ちましたが、2年とも8‐12という馬番で決着しています。スプリンターズSの前走（94年11月20日）のマイルCSでも12番で2着でした」

　こうした法則性は他にもある。

「2010年の宝塚記念では2番アーネストリーと8番ブエナビスタが3、2着しましたが、翌年の宝塚記念では、この2頭が同じ馬番に入り、ワンツーフィニッシュを決めています。メジロドーベルほど長きにわたって法則を作ったわけではありませんが、こうしたことも、たびたび起こる事象です」

　こうした偶然にしても数字の偏りに注目し、出目の法則を発見するのも馬券購入の醍醐味と言えそうだ。

　松井氏に、現在追いかけているディーラーホースを3頭あげてもらった。この3頭が出走してきたら要注目だという。

「クロフネサプライズはオークスで入った16番が怪しいですが、故障してしまい、しばらく出走してこないでしょう。カポーティスターの出走レースは1枠か8枠の二者択一です。マイネイサベルは、牝馬限定重賞で4枠か6枠を出現させています。経験則で言えば、ディーラーホースがディーラー枠（メジロドーベルなら8枠、ディープインパクトなら7番）に入った時、馬券になる確率は高まります」

　ただし、ディーラーホースの効果が長続きしない場合もあるという。

「ディーラーホースには、半年から1年しかディーラーとして機能しないこともあります。春から秋とシーズンが変わる時期でもありますので、100％来るとは言えませんが‥‥」