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山口健治の“江戸”鷹の目診断「京王閣オールスター」 | アサ芸風俗

山口健治の“江戸”鷹の目診断「京王閣オールスター」

山口健治の“江戸”鷹の目診断「京王閣オールスター」

2013/09/12

山口健治の“江戸”鷹の目診断「京王閣オールスター」

 ファン投票では、実績に加えてファンにアピールできる選手が選ばれる。

 今年のGI第5戦となる「京王閣オールスター」(9月12日【木】~16日【月】)。ファンの支持がダイレクトに反映されるのが初日のドリームレースと、2日目のオリオン賞だ。ドリームレースはファン投票のベストナイン、オリオン賞は10~18位が出走する(繰り上がりを含む)。

 ドリームレースは7人までがSS班だが、S1から脇本雄太とともに選ばれた神山雄一郎は、まさにオールスター男。優勝回数5回は断トツのトップである。09年以来4年ぶりにドリームに登場するのは、神山の変わらぬ競輪への情熱をファンは知っているからだろう。今回も追い込み型の一人として、バンクを沸かせてくれるはずだ。

 そして、オリオン賞に登場する新田祐大は、ここを飛躍の舞台にしておかしくない。まくりの切れ味は群を抜き、しかも、北日本は選手層が厚いだけに援軍も期待できる。課題があるとすればレースの組み立てだが、周囲のアドバイスに耳を傾け、1車でも前に位置することを覚えれば解決できる。賞金ランキング7位(9月5日現在)に満足することなく、チャレンジャー精神を貫けば、結果はついてくるのではないか。

 さて、並びと展開。関東は平原康多後閑信一─神山雄、北日本は新田祐─佐藤友和成田和也で折り合う。中部は深谷知広浅井康太の鉄壁コンビ。近畿は藤木裕村上義弘の京都両者と、脇本─稲川翔南修二で別線濃厚。そして、売り出し中の原田研太朗には井上昌己がつけそうだ。

 脇本と原田が熾烈な主導権争いを演じそうで、叩き合いは必至。まくり合戦になり、上がり10秒7のバンクレコード更新も。

 本命は新田祐。2コーナーからまくれば桁違いのスピードで圧倒する。(4日制以上の)GI初戴冠と見た。対抗は浅井だが、地元初のGIに燃える後閑と先行力のある藤木の出番も十分ある。

 伏兵は、山田久徳(京都・93期)、松谷秀幸(神奈川・96期)、稲毛健太(和歌山・97期)の3選手。オールスターは若手の登龍門。松谷は30歳だが、競輪界は期別が優先する。自在性が出てきたのはレースがわかってきたからだろう。山田と稲毛は、先行力に期待した。胸を借りるつもりで先行してほしい。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。