[水戸正晴の競馬予想ブログ]サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「牝馬ハナズゴールの一発もある」

[水戸正晴の競馬予想ブログ]サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「牝馬ハナズゴールの一発もある」

2013/09/19

[水戸正晴の競馬予想ブログ]サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「牝馬ハナズゴールの一発もある」

 今週は中山で「オールカマー」が行われる。秋の古馬中長距離GI戦線へ向けて始動する馬も多く、仕上がり状態に注目だ。一方、阪神の菊花賞トライアル「神戸新聞杯」は、ダービー2着馬エピファネイアが人気の中心。

 このあとの東京の開幕週に行われる毎日王冠と並ぶ、いわば天皇賞(秋)の前哨戦でもある産経賞オールカマーは、GIでは家賃が高い中距離路線を歩む馬が照準を合わせてくるレースの一つでもある。さらに特徴を言えば、秋の中山開催だけに休み明けの馬が多い(今回も半数以上が久々)。

 つまり、GI戦でも通用する力量馬の顔も見られるが、そうでないGIIIクラスも多く、別定戦とはいえ能力よりも状態のよしあしの見極めが馬券的には最大のポイントとなるだろうか。

 休まず使ってきた馬ではアスカクリチャン、メイショウナルトといったところが人気を得るはずだが、有力どころとしては、他にオーシャンブルー、ダノンバラード、そしてムスカテールだろう。が、この3頭が目指すのは盾で、いずれも58キロの斤量を背負っての競馬(基準は牡57キロ、牝55キロ)。そのへんを踏まえると、この3頭、ここは“叩き台”とも取れなくはない。

 馬券的スジ論から言えば函館記念3着、札幌記念2着と順調に使われ成績を上げてきたアスカクリチャンを本命視すべきなのだろうが、不安もなくはない。陣営は否定するが、勘ぐってみるに前走の激走による反動が出て、疲れが残ってはいないかということだ。周知のように札幌記念は、まれに見る悪馬場(重発表)での競馬。その中でGI馬相手に目いっぱいの競馬をしているのだ。疲れを取るため楽をさせたことを思えば、重め残りで本来の姿にないとも取れなくはない。

 そう判断したくなるのが我ら穴党というもの。ここは、ひとひねりしてみようではないか。

 狙ってみたいのは、サトノアポロである。この馬は休み明けで、3カ月半ぶりの実戦になる。ならば前述したように仕上がり状態がどうなのかが問題だ。しかし、北海道(社台ファーム)で春の疲れを取り、オーバーホール。その後、宮城県の山元トレセンに移動。しっかりと乗り込んできた。美浦トレセンに帰厩後は目立った時計は出ていないものの、それでも休まずにきっちりメニューどおりの調教を消化してきている。

 国枝調教師が「とにかく元気いっぱい。春とは見違えるばかり」と、目を細め、状態のよさを強調するほどだ。「前走は疲れが出ていたのか、テンションが高く本調子にはなかった」(国枝師)そうだから、まずは一変していると見ていいだろう。で、あれば鉄砲駆けするタイプ。期待していいのではないか。

 中山コースはめっぽう得意としているし、距離実績もある。母は、仏GIIアスタルテ賞の勝ち馬で、姉にダノンベルベール(阪神JF2着)がいる良血。大きく狙ってみたい。

 むろん相手は前述した有力どころということになるが、“一発”があるとすればハナズゴールだ。このあとの府中牝馬Sが本来の目標で「まだ調整不足」(加藤和師)と控えめだが、それでも小柄な牝馬で仕上がり早。今週の追い切りしだいでは、この馬の力量からして勝ち負けになっていい。

 神戸新聞杯は、エピファネイアが圧倒的人気だろうが、期待したいのは、アクションスターだ。ダービー以来となるが、乗り込み十分。仕上がり早で、ポン駆けが利くタイプ。春のひ弱さは影を潜めており、たくましくなっている。ソヴィエトスター(仏2000ギニーなどGI5勝)、ザベリワン(GIサンタバーバラH)など近親に活躍馬がキラ星のごとくいる良血。“一発”があっていい。