山口健治の“江戸”鷹の目診断「向日町記念」 ツイート 2013/09/19 尊敬できる実力者が身近にいると、その周りにいる選手は切磋琢磨し合って成長する。「向日町記念」(9月21日【土】~24日【火】)に出走予定のS級S班は、村上義弘、山崎芳仁、浅井康太の3人だが、村上義が中心になる地元京都勢が充実している。弟の村上博幸に川村晃司、藤木裕が参戦するからだ。前回こそ長塚智広の後塵を拝したものの、それまで3回は村上兄弟が優勝していた。京都の牙城を崩すのは容易ではない。 3月松山「全日本選抜」と、6月弥彦「高松宮記念杯」で決勝戦に乗ったように、藤木が着実に力をつけてきている。89期の29歳だが、京都ではまだまだ“若手”の一人。大黒柱の村上義から教わることは多く、充実期を迎えるのはこれからだろう。 遠征では、海老根恵太の頑張りに期待する。8月の「松戸記念」で決勝戦に進出し、場内のファンから大きな声援を受けていたのは励みになったはず。やや精彩を欠く南関東だけに奮起してほしい。 さて、並びと展開。地元は強力の一語に尽きる。川村─藤木─村上義─村上博と見たが、藤木の前回りも。中部は金子貴志─浅井─山田裕仁。ただし、ここも金子と浅井の入れ替わりもある。四国は原田研太朗─小川圭二─橋本強、九州は松岡貴久─小野俊之。 東日本はメンバーがさみしい。ラインができそうなのは平原康多─木暮安由ぐらいで、山崎は単騎戦も覚悟しなければならない。 原田が叩き合いを挑んでも、ライン長い地元勢が主導権は譲りそうにない。まくりにかける平原もブロックされそうだ。 本命には、藤木を抜擢する。イン粘りもできるように、戦法に幅が出てきたことを評価する。対抗の村上義とのマッチレースが濃厚だ。3番手評価の浅井は、仕掛けのタイミングしだいだろう。 伏兵は芦澤辰弘(茨城・95期)、志村龍己(山梨・98期)、三谷竜生(奈良・101期)の3選手だ。 3人とも兄が競輪選手として活躍中。若手が台頭してくれば競輪界は盛り上がるだけに、予選突破を目指してほしい。 2日目(22日)の12Rに行われる「災害復興支援レース」は、90期の池田勇人を本命に押す。先行で押し切る強さは本物と見た。成田和也も差はなく、地元の南修二の出番も十分ある。◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。 タグ: 山口健二,村上義弘,競輪,藤木裕,週刊アサヒ芸能 2013年 9/26号 エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [山形県] [三重県] [東京都] [岐阜県] [宮城県] [宮城県] [香川県] [韓国] [宮城県] [栃木県]
尊敬できる実力者が身近にいると、その周りにいる選手は切磋琢磨し合って成長する。
「向日町記念」(9月21日【土】~24日【火】)に出走予定のS級S班は、村上義弘、山崎芳仁、浅井康太の3人だが、村上義が中心になる地元京都勢が充実している。弟の村上博幸に川村晃司、藤木裕が参戦するからだ。前回こそ長塚智広の後塵を拝したものの、それまで3回は村上兄弟が優勝していた。京都の牙城を崩すのは容易ではない。
3月松山「全日本選抜」と、6月弥彦「高松宮記念杯」で決勝戦に乗ったように、藤木が着実に力をつけてきている。89期の29歳だが、京都ではまだまだ“若手”の一人。大黒柱の村上義から教わることは多く、充実期を迎えるのはこれからだろう。
遠征では、海老根恵太の頑張りに期待する。8月の「松戸記念」で決勝戦に進出し、場内のファンから大きな声援を受けていたのは励みになったはず。やや精彩を欠く南関東だけに奮起してほしい。
さて、並びと展開。地元は強力の一語に尽きる。川村─藤木─村上義─村上博と見たが、藤木の前回りも。中部は金子貴志─浅井─山田裕仁。ただし、ここも金子と浅井の入れ替わりもある。四国は原田研太朗─小川圭二─橋本強、九州は松岡貴久─小野俊之。
東日本はメンバーがさみしい。ラインができそうなのは平原康多─木暮安由ぐらいで、山崎は単騎戦も覚悟しなければならない。
原田が叩き合いを挑んでも、ライン長い地元勢が主導権は譲りそうにない。まくりにかける平原もブロックされそうだ。
本命には、藤木を抜擢する。イン粘りもできるように、戦法に幅が出てきたことを評価する。対抗の村上義とのマッチレースが濃厚だ。3番手評価の浅井は、仕掛けのタイミングしだいだろう。
伏兵は芦澤辰弘(茨城・95期)、志村龍己(山梨・98期)、三谷竜生(奈良・101期)の3選手だ。
3人とも兄が競輪選手として活躍中。若手が台頭してくれば競輪界は盛り上がるだけに、予選突破を目指してほしい。
2日目(22日)の12Rに行われる「災害復興支援レース」は、90期の池田勇人を本命に押す。先行で押し切る強さは本物と見た。成田和也も差はなく、地元の南修二の出番も十分ある。
◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。