[水戸正晴の競馬予想ブログ]サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「名手・武豊騎手が勝利に導く」

[水戸正晴の競馬予想ブログ]サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「名手・武豊騎手が勝利に導く」

2013/11/07

[水戸正晴の競馬予想ブログ]サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「名手・武豊騎手が勝利に導く」

 今週は「エリザベス女王杯」が京都で行われる。2冠馬メイショウマンボを筆頭に3歳勢が人気を集めそうな中、レインボーダリア、ヴィルシーナといった古馬勢も虎視眈々。はたして、秋の女王の座に就くのはどの馬か。

 古馬か、勢いに乗る3歳馬か。同じ斤量なら地力に勝る古馬に軍配は上がるだろうが、54キロ対56キロ。この2キロ差は何とも微妙と言わざるをえない。

 下馬評は、どうだろう。秋華賞をみごとに制したオークス馬メイショウマンボ、同レースで1番人気ながら僅差4着に敗れたデニムアンドルビーなど3歳勢が有利と見られてか評価は高い。

 なるほど、この時期にもなると3歳馬は著しい成長ぶりで、トップクラスともなれば古馬一線級とも互角に渡り合えるものだ。

 実際、3歳で勝った馬は多い。過去10年を振り返ってみても3歳馬が6勝と古馬を圧している。

 ならば3歳の有力どころに目を向けるのが筋ということになる。本来ならデニムアンドルビーを本線に据えるべきなのだろう。

 秋華賞は人気に応えるべく、早めに動いたのがアダとなってしまった。それでもマンボとの差は1馬身ちょい(コンマ2秒差)。今回は前走と違って直線が長くなる外回りコースでの競馬。距離も1ハロン延びることだし、じっくりと構えられる。持ち味の強烈な末脚を存分に発揮できるというものだ。

 状態もよく、厩舎関係者によると実にいい雰囲気にあるそうだ。ならばマンボとの差を逆転できるだけでなく、勝機濃厚ということにもなる。

 この馬から古馬を含め、何頭かに流すのが馬券攻略の筋──。

 が、そう書いてしまうことができないのが穴党のサガ。斜に構えてひとひねりするのをお許し願いたい。

 期待を寄せたいのは、3歳馬ではなく古馬。中でも人気薄のハナズゴールである。脚質の威力ということではデニムアンドルビーに断じてヒケは取らない。というか、メンバー中随一だろう。ただ、問題がいくつかある。繊細さが抜けず、体重の変動がまだ大きくあること。小柄な体だけに前走から2キロ増、初めて背負う56キロが響くのかという不安だ。

 しかし当方は大丈夫と見ている。前々走のオールカマーは8キロも体重が減っていたが、これは3カ月ぶりの実戦だったから。当日は発汗が激しく落ち着きを欠いており、それでも牡馬相手に勝ち馬とコンマ3秒差の競馬。力があればこそで、このレース内容は高く評価すべきだ。それ以外はこのところ420キロ台で安定しており、精神面で強くなっているのは確かだろう。

 それに今回は早めに栗東トレセン入りしての調整。関西で競馬する際は毎度のことだが、それでオープン特別──京都牝馬Sを連勝している。仕上げに関しては抜かりないということだ。

 そして56キロの斤量だが、この春のGIヴィクトリアマイルで55キロを背負い、コンマ3秒差の6着に頑張っていたのを忘れないでもらいたい。この時の敗因は調整の失敗(前走比10キロ増の体重での出走。重め残りの状態)だが、直線に長い坂がある東京でこれだけの競馬ができたのだ。直線が下り坂の京都なら56キロでも身上の切れが不発に終わることはないはずだ。

 そもそも「右回りが器用」(加藤和調教師)な馬で、最も得意としている京都での競馬。血統もランザゴーントリット(GIマンノウォーS)など、一族に活躍馬が多数いる良血で、女王の座に就くにふさわしい馬。そのあたりを見込んで、前走の前から名手・武豊騎手とのコンビが決まったのである。脈があればこそで、良馬場条件に“一発”があって何ら不思議はない。