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山口健治の“江戸”鷹の目診断「松阪記念」 | アサ芸風俗

山口健治の“江戸”鷹の目診断「松阪記念」

山口健治の“江戸”鷹の目診断「松阪記念」

2013/11/14

山口健治の“江戸”鷹の目診断「松阪記念」

強烈まくり連発!浅井の4連勝ある

 調子の波はあっても、ここ一番に集中できるのが一流選手である。

「松阪記念」(11月15日【金】~18日【月】)は、今年のラスト1冠・小倉競輪祭(11月28日【木】~12月1日【日】)を前にした最後の前哨戦。出走予定のS級S班は佐藤友和、成田和也、浅井康太。3人のうち、グランプリ出場権を手にしているのは6月岸和田高松宮記念杯を獲った成田だけ。浅井と佐藤友は賞金ランキング(11月6日現在)で9位、11位とボーダーライン上にいる。賞金上積みのために、死力を尽くした戦いになる。

 GIの決勝進出は7月弥彦寛仁親王牌【8】だけと、特に今年の前半戦は思うような成績が残せず、らしくなかった浅井だが、記念では大活躍。5月宇都宮、6月前橋、8月松戸、10月防府の4Vは、全て遠征でのものだけに価値がある。強烈まくりの手応えを取り戻しつつあり、2連覇がかかる今回の地元記念は、自信を持って臨む。

 2月松山全日本選抜、6月岸和田高松宮記念杯【9】、9月京王閣オールスター【6】と、GIで浅井を上回る成績を残したのが藤木裕。90期の浅井の1期先輩も、同じ84年6月生まれの29歳。賞金(ランキング14位)は浅井と1000万円以上の差がある。ここは昨年、初の決勝進出を果たした競輪祭【6】に勢いをつけるためにも、先行するだけではなくインで粘るとか勝負に執着してほしい。

 さて、並びと展開。地元地区は浅井─柴崎淳有賀高士。藤木─伊藤保文の京都コンビ、守谷陽介星島太の岡山両者の結束は固く、九州の坂本亮馬には同期90期、香川の池田憲昭がつけそうだ。東日本は池田勇人磯田旭稲村好将の関東トリオと、佐藤友─成田。地元バンクの岩見潤も圏内と見た。

 先行争いは、池田勇が上がってきても藤木が譲らない。中団を取る佐藤友の踏み出しに合わせて、池田勇と浅井が仕掛ける。

 浅井が断然の本命。強烈まくり連発で、再び4連勝もある。実力者・成田が追い込み逆転を狙い、3番手評価は藤木と池田勇だ。

 伏兵は萩原操(三重・51期)、志村龍己(山梨・98期)、中井勇介(千葉・100期)の3選手。ここが地元バンクの萩原は50歳になるが、若手に負けない戦闘能力がある。予選と負け戦、まくり一閃に期待したい。機動力を誇る志村と中井は、逃げ切り1着から追いかけたい。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。