美人妻が和歌山県警刑事の“陵辱取り調べ”を告訴(2)猥褻な問答は調書にほとんど記載されず…

美人妻が和歌山県警刑事の“陵辱取り調べ”を告訴(2)猥褻な問答は調書にほとんど記載されず…

2013/11/27

美人妻が和歌山県警刑事の“陵辱取り調べ”を告訴(2)猥褻な問答は調書にほとんど記載されず…

 刑事はそれまでの見下した言葉遣いや態度から一変して、妙に柔らかい口調になり、こう切り出した。

「性生活についてお聞きしたいんだけど、旦那さんとは週何回なんですか?」

 突然の質問に驚いたが、内縁の夫の無罪を証明するためにA子さんは、営みの回数を答えたという。さらに刑事の“追及”は続く。

「SかMか知りたいので聞きますが、どういった体位でするんですか?」

 話しだすまで沈黙が続き、赤面しながらA子さんがみずからの性癖を吐露するまでしばらく時間がかかった。そのA子さんをナメ回すように見ながら刑事は、こう問い続けた。

「ふぅん‥‥尺八はするんですか?」

「コンドームはつけるんですか?」

「じゃあ、フィニッシュはどこで出すんですか?」

「奥さんが今日はちょっととか、無理やりとか、アブノーマルなことを強調したこととかないんですか?」

 ここまで何とか具体的に答え続けていたA子さんだが、ついに怒りを覚え、こう答えたのだ。

「絶対にない」

 そんなA子さんを横目で見ながら、さらに刑事は、こう追及し続けたのだ。

「(夫の性器の)反り具合は?」

 その時、刑事は椅子の背もたれに身を預け、腕組みをして薄ら笑いを浮かべていた。約1時間に及ぶ「凌辱取り調べ」で、A子さんは意識が朦朧として、強い吐き気を覚えたという。

 この間、刑事はメモさえ取らなかった。それもそのはずで、“猥褻”部分のやり取りは調書にほとんど記載されていなかった。つまり、A子さんは刑事の“プレイ”につきあわされただけだったのだ。

 内縁の夫とホステスの間では、逮捕の約1カ月後に示談が成立し、不起訴処分になった。内縁の夫が釈放されると、A子さんは悩んだあげく、参考人取調室での屈辱を打ち明けたのだった。驚くべき内容に内縁の夫はこうショックを受けたという。

「(夫婦の性生活について)自分は聞かれていないのに‥‥」

 それから半年以上、A子さんは睡眠障害やうつ状態が続き、のちに心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。ある医療関係者が解説する。

「PTSDは、震災を経験したり、いじめや性的虐待を受けるなど、死の危険性の恐怖や人としての尊厳を傷つけられた時に、心に深い傷が原因になってストレス障害を引き起こします。日常生活で急に不安な気持ちになり、過去の経験を思い出して苦しみます」

 同年9月1日、A子さんは性生活を執拗に質問され、精神的苦痛を受けたとして、特別公務員暴行陵虐致傷の疑いで、取り調べを受けた刑事を和歌山地検に刑事告訴したのだ。