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山口健治の“江戸”鷹の目診断「小倉競輪祭」 | アサ芸風俗

山口健治の“江戸”鷹の目診断「小倉競輪祭」

山口健治の“江戸”鷹の目診断「小倉競輪祭」

2013/11/28

山口健治の“江戸”鷹の目診断「小倉競輪祭」

先行有利なドーム 新田祐の初戴冠だ

 大舞台に調子のピークを持ってくるだけではなく、そこで勝ち切ってこそ真のトップレーサーである。

 2013年のGI最終戦「小倉競輪祭」(11月28日【木】~12月1日【日】)。ここで新たなS級S班、年末の立川グランプリ(12月30日)の出走権を得る9人が決まるが、タイトル覇者と獲得賞金で8人までは確定していると見ていい。残る1枠は賞金レース9位から11位(11月21日現在)、浅井康太(5445万円)、岡田征陽(5062万円)、佐藤友和(4853万円)の争いになるのではないか。

 今年さいさきのいいスタートを切った東西2人の実力者、2月松山全日本選抜を獲りSS班に返り咲く平原康多と、3月立川ダービーを勝った村上義弘が明暗好対照で競輪祭を迎える。

 平原は全日本選抜のあと、6月岸和田高松宮記念杯で2度落車、7月弥彦寛仁親王牌は初日落車欠場と不運に見舞われた。それでも9月以降、向日町記念【2】、千葉記念【2】、前走・大垣記念優勝と巻き返したのは、不屈の闘志があってこそ。同県の後輩・池田勇人の成長も心強く感じているはずだ。

 村上義の調子落ちが気になる。9月岐阜記念を勝ったものの、京王閣オールスター以降は準決勝止まりと苦しんでいる。しかし、昨年の京王閣グランプリを骨折が完治しないまま制覇したファイター。立て直してきておかしくない。

 さて、並びと展開。九州勢はやや劣勢も、地元の利を生かす井上昌己園田匠の進出がある。近畿は藤木裕─村上義の京都両者と脇本雄太稲川翔で別線、中部は鉄壁の深谷知広─浅井。東日本勢は、関東は池田─平原─岡田の埼京トリオと長塚智広神山雄一郎の茨栃コンビに分かれ、北日本は新田祐大─佐藤友─成田和也で折り合う。金子貴志、後閑信一が勝ち上がれば、それぞれのラインはさらに強力になる。

 本命は新田祐。風の影響がなく、先行有利なドームバンクだけに、好機に仕掛けて初戴冠。ここを勝つようなら“新田祐時代”の到来もある。待ったをかけるのは平原。池田が脇本との叩き合いを制すれば、絶好の番手まくりが炸裂する。3番手評価は底力で深谷。

 伏兵は吉本卓仁、牛山貴広、原田研太朗の3選手。すでにGI競走の厳しさをわかっている3人。機動力を生かして予選突破はもちろん、ファイナルを狙う意気込みで戦ってほしい。

◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。