ロック座 運営会社破産で振り返る「ストリップ栄枯盛衰」事件史 ツイート 2014/11/11 老舗ストリップ「浅草ロック座」(以下「ロック座」)を運営していた斎藤観光(東京)が事実上の破産をした。数々のストリッパーを輩出した人気劇場の栄枯盛衰に迫る。 1947年に開業してから、67年目を迎えたロック座。“ストリップの殿堂”とまで呼ばれていた老舗の破産にベテラン風俗記者も驚きを隠さない。 「ロック座は、東興業という会社が管理・運営しており、斎藤観光は興行の一部を任されていたが、観客動員が苦戦し、破産せざるをえなかったようだ。負債総額は2億3800万円に膨らみ、8月末に従業員を全員解雇。現在もロック座は営業していますが、東興業が単独で運営しています」 最盛期には売上高10億円を計上していた斎藤観光も、“ストリップ離れ”の波には勝てなかったようなのだ。ストリップ事情に詳しい作家の本橋信宏氏はこう語る。 「リーマン・ショック以降の不況と、若年層の草食化などが重なり、ストリップ人口が減少した。80年代後半からAVバブルになり、桜樹ルイや小林ひとみ、後藤えり子など、人気AV女優が『劇場に出る』というのは、一つのステータスになっていました」 ロック座といえば、専門の“踊り子”が幅を利かせる中で、いち早くAV女優にも門戸を開放。数々のスターAV女優がステージを彩ってきた。中でも「ギルガメッシュないと」(テレビ東京系)の「夜食バンザイ」で大ブレイクしたAV女優の憂木瞳(41)のストリップデビューには、約1000人の男性客が押し寄せ、浅草の町に長蛇の列を作るほどの人気っぷりだった。 さらに、斜陽と言われたストリップ界に衝撃を与えたのが、元人気グラビアアイドルだった“スライム乳”の小向美奈子(29)のストリップ進出だろう。09年6月5日の初日舞台は、出演を巡り、仮処分を東京地裁に申し立てた小向の元所属事務所とロック座による協議の折り合いがつかず、4公演中2公演が中止となる騒動となった。 「初日は、中止になった公演に並んでいたお客さんから怒号が飛び交っていました。その人気もハンパではなく、約1カ月後の最終公演まで連日満席。マスコミやお客さんには盗撮目的が多く、入場前に荷物チェックをすると、カメラ内蔵のボールペンを1日だけで50本以上回収しました」(劇場関係者) 客席は立ち見まで増やして約300席。チケットは通常より2000円高く、8000円で発売。小向効果で6000万円以上を売り上げた計算となった。 また、97年1月には、魔性の女として知られる女優の荻野目慶子(50)が出演すると噂されたことがあった。 「頻繁にストリップ劇場に通う姿が目撃され、出演は間違いないと思っていたのですが、いざ蓋を開けてみたら、AV女優のあいだもものストリップショーの演出を初めて手がけるためでした。彼女がショーに出ていたら、ロック座の伝説として、語り継がれていたでしょう」(別のスポーツ紙記者) 一方、89年に、本当に事件を起こしてしまったのは、過激プレイに挑戦して“裏本の女王”と呼ばれた田口ゆかり(55)。ロック座の人気ヌードダンサーとして活躍していたが、突然、失踪。2カ月後に盗みの疑いで逮捕されてしまった。 「ロック座が客で埋まっていた頃は、お客さんがタンバリンやカスタネットを持って、AKB48のライブのようににぎやかでした。今はきれいなAV女優はたくさんいますが、ステージで客を呼べるほどの有名女優はいなくなった。今やどこのストリップ劇場が倒産してもおかしくありません」(前出・本橋氏) 郷愁とエロスが混在するストリップの火を消さないためにも今一度、読者も足を運んでみてはいかがだろうか。 タグ: マニアック,浅草ロック座,ストリップ,桜樹ルイ,小林ひとみ,後藤えり子,ギルガメッシュないと,憂木瞳,小向美奈子,荻野目慶子,あいだもも,田口ゆかり エリア選択 北海道 青森 岩手 宮城 秋田 山形 福島 茨城 栃木 群馬 埼玉 千葉 東京 神奈川 新潟 富山 石川 福井 山梨 長野 岐阜 静岡 愛知 三重 滋賀 京都 大阪 兵庫 奈良 和歌山 鳥取 島根 岡山 広島 山口 徳島 香川 愛媛 高知 福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄 韓国 [宮城県] [岐阜県] [三重県] [栃木県] [新潟県] [静岡県] [北海道] [沖縄県] [青森県] [静岡県]
老舗ストリップ「浅草ロック座」(以下「ロック座」)を運営していた斎藤観光(東京)が事実上の破産をした。数々のストリッパーを輩出した人気劇場の栄枯盛衰に迫る。
1947年に開業してから、67年目を迎えたロック座。“ストリップの殿堂”とまで呼ばれていた老舗の破産にベテラン風俗記者も驚きを隠さない。
「ロック座は、東興業という会社が管理・運営しており、斎藤観光は興行の一部を任されていたが、観客動員が苦戦し、破産せざるをえなかったようだ。負債総額は2億3800万円に膨らみ、8月末に従業員を全員解雇。現在もロック座は営業していますが、東興業が単独で運営しています」
最盛期には売上高10億円を計上していた斎藤観光も、“ストリップ離れ”の波には勝てなかったようなのだ。ストリップ事情に詳しい作家の本橋信宏氏はこう語る。
「リーマン・ショック以降の不況と、若年層の草食化などが重なり、ストリップ人口が減少した。80年代後半からAVバブルになり、桜樹ルイや小林ひとみ、後藤えり子など、人気AV女優が『劇場に出る』というのは、一つのステータスになっていました」
ロック座といえば、専門の“踊り子”が幅を利かせる中で、いち早くAV女優にも門戸を開放。数々のスターAV女優がステージを彩ってきた。中でも「ギルガメッシュないと」(テレビ東京系)の「夜食バンザイ」で大ブレイクしたAV女優の憂木瞳(41)のストリップデビューには、約1000人の男性客が押し寄せ、浅草の町に長蛇の列を作るほどの人気っぷりだった。
さらに、斜陽と言われたストリップ界に衝撃を与えたのが、元人気グラビアアイドルだった“スライム乳”の小向美奈子(29)のストリップ進出だろう。09年6月5日の初日舞台は、出演を巡り、仮処分を東京地裁に申し立てた小向の元所属事務所とロック座による協議の折り合いがつかず、4公演中2公演が中止となる騒動となった。
「初日は、中止になった公演に並んでいたお客さんから怒号が飛び交っていました。その人気もハンパではなく、約1カ月後の最終公演まで連日満席。マスコミやお客さんには盗撮目的が多く、入場前に荷物チェックをすると、カメラ内蔵のボールペンを1日だけで50本以上回収しました」(劇場関係者)
客席は立ち見まで増やして約300席。チケットは通常より2000円高く、8000円で発売。小向効果で6000万円以上を売り上げた計算となった。
また、97年1月には、魔性の女として知られる女優の荻野目慶子(50)が出演すると噂されたことがあった。
「頻繁にストリップ劇場に通う姿が目撃され、出演は間違いないと思っていたのですが、いざ蓋を開けてみたら、AV女優のあいだもものストリップショーの演出を初めて手がけるためでした。彼女がショーに出ていたら、ロック座の伝説として、語り継がれていたでしょう」(別のスポーツ紙記者)
一方、89年に、本当に事件を起こしてしまったのは、過激プレイに挑戦して“裏本の女王”と呼ばれた田口ゆかり(55)。ロック座の人気ヌードダンサーとして活躍していたが、突然、失踪。2カ月後に盗みの疑いで逮捕されてしまった。
「ロック座が客で埋まっていた頃は、お客さんがタンバリンやカスタネットを持って、AKB48のライブのようににぎやかでした。今はきれいなAV女優はたくさんいますが、ステージで客を呼べるほどの有名女優はいなくなった。今やどこのストリップ劇場が倒産してもおかしくありません」(前出・本橋氏)
郷愁とエロスが混在するストリップの火を消さないためにも今一度、読者も足を運んでみてはいかがだろうか。