[亀谷敬正の競馬予想ブログ]亀谷敬正の一攫千金穴馬ドリル「ディーパワンサは血統背景もOK!」

阪神ＪＦもディープインパクト産駒が強いレース。3年前はただ1頭の出走馬ハープスターが2着。2年前も1頭しか出走していなかったショウナンアデラが1着。そして昨年はブランボヌールが3着でした。

ただし、昨年はディープ産駒が３頭しか出走していなかったのですが、3頭ともにレース前もレース後も1200メートルにしか勝ち星がないスプリンタータイプ。さらに3頭全てが非ノーザンファーム生産馬で、一昨年のディープ産駒のショウナンアデラも非ノーザンファーム生産馬でした。

今年もオークスで生産馬が1〜3着を独占したノーザンファームは、ディープインパクト産駒を「あえて」温存しているのです。その理由も何度も書いているようにディープインパクト産駒は「晩成」だから。

晩成といっても、仕上がりが遅いわけではありません。体が出来上がっていない段階で出しても走ってしまうのですが、そうすると自身のスピードに体が耐え切れなくて故障する。あるいは、自身で走るのを制御するようになってしまうのです。

この話はさんざん書いていますので、いつも本誌をお読みの皆さんは「またか」と思うでしょうが、「またか」と思われるぐらいに定着したので、ノーザンファームを支える一口馬主クラブの皆さんも、そのことを理解しています。だから、阪神ＪＦにディープ産駒をあえて出さないことができるのです。

こうした背景から、将来の活躍が保証されているディープ産駒は、ノンビリと阪神ＪＦは目指さないわけですが、他の種馬の子はそうはいきません。

特に新種牡馬でディープインパクトの後継種牡馬でもあるディープブリランテの産駒などは必死です。ディーパワンサはノーザンファーム生産のディープブリランテ産駒。祖母シンハリーズは今年のオークス馬で桜花賞も2着のシンハライトの母。意気込みだけではなく、血統背景も申し分ありません。

リスグラシューもノーザンファーム生産馬。父はハーツクライ。ディープ産駒が出ていないなら、ハーツクライ産駒は最右翼の種牡馬です。同種牡馬の産駒はディープとは違い「あえて出さない」のではなく「本当に仕上がりが遅い」イメージがあるので、それを払拭するためにタイトルを取らせたいのではないでしょうか。

◆プロフィール 亀谷敬正（かめたに・たかまさ）テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。近著「重賞ビーム2015」(KADOKAWA／エンターブレイン)が好評発売中。