[亀谷敬正の競馬予想ブログ]亀谷敬正「プロフェッショナル血統塾」「母系にデインヒルを持つ2頭に注目」

[亀谷敬正の競馬予想ブログ]亀谷敬正「プロフェッショナル血統塾」「母系にデインヒルを持つ2頭に注目」

2018/04/05

[亀谷敬正の競馬予想ブログ]亀谷敬正「プロフェッショナル血統塾」「母系にデインヒルを持つ2頭に注目」

今週の桜花賞の展望はグラビアページに載っているので、ここでは桜花賞にも関係ありそうな小話を。

先日、発売された単行本「勝ち馬がわかる血統の教科書」(池田書店)にも書きましたが、サンデーサイレンスのような偉大な種牡馬でも、ハーツクライ、ダイワメジャー、そしてディープインパクトは、サンデーサイレンスの初年度産駒の誕生から10年近くの歳月を要しました。

今年の桜花賞にも多数の産駒を送り出す予定のディープインパクトは、10年以上の「ノウハウ」の積み重ねで、ようやく誕生したわけです。ディープインパクト産駒は今年が8世代目。「ノウハウ」が積み重なるこれからが、真骨頂かもしれません。

そして、今年の桜花賞で個人的に注目しているディープ産駒はプリモシーンとレッドサクヤ。この2頭に共通するのは、母系に世界的名種牡馬デインヒルを持つことです。

同じコースで行われる若駒限定の阪神マイルGⅠ朝日杯FSも母系にデインヒルを持つディープ産駒のサトノアレス、ダノンプレミアムが連覇中。配合の「ノウハウ」に加え、若駒限定のマイルGⅠをディープ産駒で勝たせる「ノウハウ」も、年々、成熟しているたまものでしょう。

また、桜花賞は同じコースで行われるチューリップ賞を使った馬が圧倒的に有利。若駒ですから、同じコースを経験できることに加え、本番までの間隔もちょうどいいからです。にもかかわらず、陣営はあえて、プリモシーンとレッドサクヤは「王道ローテ」のチューリップ賞を「捨てる」決断を選択しました。

プリモシーンはノーザンファーム生産の関東馬。ノーザンファーム生産の関東馬の多くは、レース前にノーザンファーム天栄という美浦トレセン以外の施設で調教も行います。16年メジャーエンブレム、15年ルージュバックもノーザンファーム天栄調教馬。どちらもチューリップ賞を捨てるローテで1番人気に支持されるも、4着以下に惨敗しました。それでも王道ローテを捨てるのは、失敗も含めた「ノウハウ」の積み重ねによる自信と意地では?

レッドサクヤを管理するのは藤原英厩舎。こちらもあえて「王道ローテ」を捨てるのは、ディープインパクトの「ノウハウ」を積み重ねてきた自信と意地に裏付けられたものではないでしょうか。


◆プロフィール 亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。コンビニのコピー機でも予想を配信(Eプリント 亀谷で検索)。