[片山良三の競馬予想ブログ]武豊番、片山良三の栗東ナマ情報「ダンビュライトを頭から狙う」

武豊騎手の国内ＧⅠコレクションのコンプリートがかかる朝日杯フューチュリティＳ。いつかは達成できる記録、とのんびりしていられないのは、来年から大阪杯が新設のＧⅠとして増えるからで、「あと2つとなれば、何となく後退した感じ。それなら今年でいったん区切りをつけて、そのあとで大阪杯を狙う形が理想ですよね」と、武豊騎手自身が今回の勝利への意欲を口にしている。

その騎乗馬はタガノアシュラ。函館の芝1800メートルの新馬戦をレコードで逃げ切り、前走も芝2000メートルの黄菊賞を逃げ切った馬だ。ジャパンカップのキタサンブラックのような展開も十分にありえるわけで、過剰人気にならないようなら買う手はある。

ただ、今年の2歳は現時点で牝馬のほうがレベルが高いという評判。そうした風評の中で、最上級の素質を評価されているミスエルテが、牡馬の中に入って世代ナンバーワンを獲りにくるという。その情報を聞いた時に一瞬しかめっ面をしたのが武豊騎手で、やはりそれだけの能力を評価されているのだろう。

とはいえ、牡馬の中に放り込まれて力の半分も出せない牝馬というのはよくいるもの。ウオッカみたいな女傑もいるが、そうでない馬のほうがずっと多いということも冷静に考えておきたい。

特に、ミスエルテという馬は楽勝した2戦ともパドックでは小走りでしか歩けなかった馬。この中間もそうした気配は変わらないままだ。断然人気なら、外して買う手もあると思っている。

ダンビュライトを頭から狙いたい。前走のサウジアラビアロイヤルCの2着が好内容。ゲート難がある産駒が散見されるルーラーシップの子だが、この馬は素直で操縦性がいい。ルメールが3戦3勝のモンドキャンノと天秤にかけて、こちらを選んだ理由もわかるというものだ。

穴なら人気急落のトラスト。前走は自信満々に乗りすぎた感があり、好位で息を潜める形なら馬券の対象になれる。

いかにも乗りやすそうなレッドアンシェル、前走度外視のレヴァンテライオンも差は少なく、牡馬が意地を見せてくれそうな朝日杯FSという見立て。