たいていの男は「NK流」と言えば何を指しているのか通じてしまうのではないだろうか。「西川口の風俗に行ったよ」「本番できた?」「うん、さすがはNK流だよ」なんて会話が聞かれていたのも今は昔。かつては周辺の「川口オートレース場」と「戸田競艇場」に来る客を相手にした風俗街だったが、比較的近くにあった赤羽の風俗街が摘発にあい、それらが西川口に移動して以降、西川口は全国的にも知名度の高い大規模風俗街へと生まれ変わったのだ。全盛期は吉原に匹敵する規模で、全国から「NK流」を目当てに観光客が押し寄せるほどだった。
人が人を呼ぶと、当然治安も悪化。2004年頃から警察やボランティア団体が浄化を行うべく、見守りを行っている。さらに2006年に風営法が改正されると、売春防止法で多数の「NK流」店舗が摘発。風俗店が続々と閉鎖されると、風俗客を相手にしていた近辺の飲食店も閉店する事態に。西川口は、かつての繁栄からは考えられないほど衰退した。
しかし現在も一部の健全な店舗型は残り、デリヘルやホテヘルが増えたことで、新たな風を吹き込んでいる。
もちろん川口エリアには風俗以外の顔があり、近年は郊外型複合店が続々とオープン。104店の専門店とシネマコンプレックスが入る「アリオ川口」や、地元民の生活を支える「イオンモール川口前川店」などがある。
また、ライブハウス「西川口ハーツ」は、県内で活動するインディーズバンドの登竜門として、日々活気で溢れている。