[片山良三の競馬予想ブログ]武豊番、片山良三の栗東ナマ情報「スマートレイアーが大仕事!」

昨年、キタサンブラックが秋初戦に選んだのがこの京都大賞典。少し弱めの相手を楽に叩くことから滑り出し、2戦目のジャパンカップを圧勝。有馬記念は惜敗したものの、一連の堅実な戦いぶりが評価されて、年度代表馬の栄誉を射止めた。振り返っても、非常にクレバーなローテーションだったと感心させられる。

しかし今年のキタサンブラックは、天皇賞・秋からのスタートを決断した。ジャパンカップ、有馬記念と、いわゆる秋3冠にフル参戦して有終の美を飾ろうというのだ。昨年より険しい道であるのは言うまでもないが、武豊騎手は「最強馬として進めなければいけない道でしょう」と覚悟を決めている。

さて、あの馬が出ないだけで、今年のメンバーはかなり小粒に見えてくる。シュヴァルグランの実績は明らかに上位だが、キタサンやサトノダイヤモンドと好勝負を演じたとしても、現実にタイトルを手にできていない〝球際の弱さ〟は、大きなウイークポイントになる。人気を集めるだけに本命は打ちたくない。

サウンズオブアースにしても同じニオイ。ビッグレースで何度も好走実績があるが、弱めのメンバーでも勝ち切れない甘さは相変わらずだ。

カレンミロティックは、昨春の天皇賞が勝ちに等しい内容。あの一発だけではあるが、京都での激走だっただけに、忘れてはいけない。人気がないなら、こういう時こそ見直し。

武豊騎手は、スマートレイアーでの参戦。この日は盛岡で南部杯（交流ＧⅠ）が開催されていて、コパノリッキーからのオファーもあったというのに、こちらを選択したというところに勝負気配を感じる。

以前はマイル近辺の距離で切れ味を発揮するタイプだったが、最近は中距離でしぶといレースができるようになっている。休み明けだが仕上がりは上々。牡馬相手でも大仕事ができる雰囲気はある。思い切って本命視。

フェイムゲームは振り幅が大きいタイプ。それなら、近走、一息で人気が落ちるミッキーロケットを要警戒。現実に今回と同距離の日経新春杯を勝っている実績を評価すべきだ。