[亀谷敬正の競馬予想ブログ]亀谷敬正の一攫千金穴馬ドリル「欧州型ミスプロ系ヴィブロスに注目」

秋華賞は「欧州型のミスタープロスペクター系」、略して「欧州型ミスプロ系」に相性のいいレースです‥‥そんな用語聞いたことない人も多いかもしれませんね。ボクが勝手に作ったわけですから（笑）。「欧州型血統」とは、その名のとおり、欧州の競馬で実績を残す血統のこと。ミスタープロスペクターはアメリカ生まれで、当初はアメリカの主流であるダートで活躍した種牡馬。

そのミスタープロスペクターを父系に持つ種牡馬の中には、欧州のＧⅠで実績を残す馬も出てきました。人間でいえば、ウサイン・ボルトを父方の祖先に持つけれども、マラソンで活躍する子が出てきたようなもの。「ジャマイカ型マラソンランナー」とでも呼ぶべきでしょうか（よけいわかりづらいですかね）。

昨年8人気で3着のマキシマムドパリ。一昨年3着のタガノエトワール。13年15人気3着のリラコサージュ。12年3着のアロマティコに共通するのは、父か母父がミスプロ系のキングマンボの血を引くこと。

キングマンボは父がミスタープロスペクター。自身は「欧州」の芝マイルＧⅠで活躍しました。そして産駒にはエルコンドルパサー、キングカメハメハ、キングズベスト。日、欧両方の芝2400メートルＧⅠで優勝馬を出した種牡馬です。

欧州型ミスプロ系は日本の競馬では芝1200メートルにも強い特性を持ちます。父欧州型ミスプロ系を買うだけでも儲かるほどの強さです。芝1200メートルは中距離戦よりもペースが速く、直線の短いコースで行われる競技。秋華賞は牝馬限定ＧⅠでは唯一、直線が短い競馬場で行われます。加えて道中のペースも速くなるため、芝中距離ＧⅠの中では1200メートルの適性に近い条件。よって芝1200メートルで強い欧州型ミスプロ系の血が開花するのです。

今年の秋華賞出走予定馬ではヴィブロス。母父は欧州型ミスプロ系のマキャベリアン。現役時代はフランスの最優秀2歳牡馬に選ばれた馬です。そんな回りくどい書き方をしなくとも、同じ父と母のヴィルシーナがすでに秋華賞で殿堂馬ジェンティルドンナとハナ差の競馬をしているんですけどね。

そういえば、今年1人気になるはずのシンハライトはジェンティルドンナと同じ石坂厩舎の管理馬で父がディープ。ヴィブロスの姉と叩き合いになった12年の再来となるでしょうか。

◆プロフィール 亀谷敬正（かめたに・たかまさ）テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。近著「重賞ビーム2015」(KADOKAWA／エンターブレイン)が好評発売中